日々の絵本と読みもの

赤ちゃんといっしょに「かたち」を探してみよう!

赤ちゃんといっしょに「かたち」を探してみよう!

かたちのえほん まる さんかく しかく

日常生活にあふれる「もの」は、大人にはあたりまえでも、赤ちゃんにとっては未知にあふれています。赤ちゃんは、大人からの語りかけや日常生活の様子から、身の回りのいろいろなものの名前を少しずつ覚えて、世界を広げていきます。そんなスポンジのようにどんなことも吸収していく時期の赤ちゃんにぴったりの、ものの形に出会うシンプルな絵本「かたちのえほん」をご紹介します。


「かたちのえほん」は『まる みつけた』『さんかく みつけた』『しかく みつけた』の3冊からなっていて、それぞれの本で、やさしいヒントを手がかりに、それぞれの形の「もの」を見つけてゆく絵本です。『まる みつけた』ならば、「ころ ころ ころがる まる みつけた」「まるい つみき」。「ちくたく ちくたく まる みつけた」「ちくたく とけい」……。ほかにもドーナツや目玉やきなど、日常生活でよくみかけるものがリズムよく登場します。「さんかく」ならば三角のもの、「しかく」ならば四角いものを、身の回りからたくさん集めています。

とはいえ、この絵本は、図形を学習することを目的にしているわけではありません。絵本を楽しんだら「これも、まるだね」「しかく あったね」と、赤ちゃんといっしょに、わくわくしながら身近なかたちを発見してみてほしいと考えています。まだおしゃべりが上手にできない赤ちゃんとの暮らしの中にも、気持ちを通わせることで、親子の素敵な時間が刻まれていくことを願っています。

作者の大塚いちおさんが「かたちのえほん」への思いをつづったエッセイは、こちらからお読みいただけます。
 

2017.10.23

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