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自分の居場所をさがす少女の自立の物語
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中脇初枝(なかわき はつえ)
1974年徳島県で生まれ、高知県で育つ。筑波大学第二学群比較文化学類卒。高校在学中の1991年、小説『魚のように』(新潮社・河出文庫)で第二回坊ちゃん文学賞大賞を受賞した。この他、小説に『稲荷の家』(河出書房新社)、『あかい花』(青山出版社)がある。神奈川県在住。
卯月みゆき(うづき みゆき)
1965年三重県松阪市生まれ。文教大学教育学部卒業。イラストレーター。2001年ギャラリーハウスマヤ「装画を描くコンペティションvol.1」入賞。2002年雑誌「イラストレーション」の第127回「ザ・チョイス」入選。書籍装画、カレンダー、広告など幅広い分野で活動中。東京都在住。
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著者の中脇初枝さんは、学生時代にフィールドワークを行っていて、そのときこのお話のモデルとなる祈祷師の方のお宅にも滞在しました。本にするにあたって、私も中脇さんと一緒に取材をかねてご挨拶に行き、ご祈祷をしていただきました。ご祈祷の文句と木魚の刻む気持ちいいリズムに身を委ねながら、何か見えないものの存在を感じたひとときでした。 |
祈祷師の家に育った中学生の主人公春永は、お父さん、お母さんとは血がつながっておらず、お祓いの能力を持っていません。四つ上の姉、和花ちゃんはおかあさんの実の娘で霊能力があり、祈祷師をつぐことになります。自分に霊能力のない春永はどこかさめていて、また居場所がないような感じに悩みます。中学校での複雑な人間関係、春永とは逆に望んでないのに霊能力を持ってしまった小学生の女の子ひかるちゃんとのふれあい、そして実の母親に会いに行く小さな旅をとおして、春永は少しずつ自分らしさをつかんでいきます。そして、そんな春永を温かく見守る大人たちの姿も魅力的に描かれています。
卯月みゆきさんの素晴らしい木版画による挿絵が、物語を一層神秘的な雰囲気に仕上げています。 |

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