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たたいて、ころがって、とびこんで、おえかき!
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大月ヒロ子(おおつき ひろこ)
美術普及活動プランナー。武蔵野美術大学卒業後、板橋区立美術館学芸員を経て独立し、美術館やチルドレンズミュージアムの企画運営を行う会社「イデア」を設立。各地の美術館の開設や運営、ワークショップや鑑賞ツールの企画・開発などに携わっている。著書に『新 わくわくミュージアム』(角川SSコミュニケーションズ)『わくわくミュージアム』(婦人生活社) 『アートで1・2・3!』(講談社)ほか。絵本に『まるをさがして』(福音館書店)。東京在住。http://www.idea-inc.jp/
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幼い子にクレヨンを持たせると、どんなことをするでしょうか。びっくりするような激しい動きでクレヨンを画面に叩きつけて、点々をかく子がいます。紙をはみ出して、机や壁に絵をかきはじめる子もいます。紙をやぶくのに余念のない子もいます。ちゃんと紙に絵をかく子も、もちろんいます。ぐいぐいぐい、と手を動かすと、ぐいぐいぐい、と紙の上に線があらわれます。まだ手先を上手にコントロールできないから、たどたどしい線ですが、幼い子のからだの動きそのものをうつしとったような、独特の存在感があります。
この絵本に登場する絵画表現は、どれも一見「奇想天外」ですが、いずれも、子どもの感覚と響き合う要素を持っています。画面をグローブでなぐったり、ロープにつかまって、裸足で絵をかいたり。こんなふうに絵をかいてもいいんだ、と思うと、力がみなぎります。「おえかき」というかたちを通して、大胆に自分の内面を表現する醍醐味を、たっぷり味わえる絵本です。
彼らが活躍したのは、今からおよそ半世紀前。世界中を巻き込んだ戦争が終わり、新たな時代が幕を開けた1960年代です。誰もが新しい生き方を模索していた時代を走り抜けた芸術家たちの、熱気あふれる制作風景は必見です。とにかく、すごく「かっこいい」のです!
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芸術家はときに、意外な手法で作品を生み出します。ある人は、ボクシンググローブで画面をボカスカたたいて、また、ある人は、はだしで絵の具をぐいぐいのばして絵をかきました。モダンアートの芸術家たちが生み出した奇想天外な「おえかき」は、道具も技も驚きに満ちています。その制作の様子と出来上がった作品を、迫力あふれる写真でお届けします。
作家の発想の大胆さにびっくりしたり、ときにはくすくす笑ったり。第一線の作家による優れた作品とその手法にふれ、ものごとを自分なりに表現する楽しさを味わってください。
幼い子にクレヨンを持たせて、しばらく放っておけば、たいてい、与えられた紙の範囲をはみ出して、机や壁に絵をかきはじめます。紙を破るのも大好き、小枝や石で地面に線をかくのも大好き、曇った窓ガラスを指でたどるのも大好き。体を動かすのも大好き。内なるエネルギーを、自分なりのやり方でかたちにする、という点で、子どもと現代芸術家の距離は、案外近いのではないでしょうか。 |

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