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恐竜は絶滅していなかった?!
著者紹介
大島英太郎(おおしま えいたろう)
1961年、栃木県生まれ。子どものころから生きものが好きで、10代のころから自宅近くの渡良瀬遊水池に通って野鳥や昆虫の観察を続けてきた。絵本に『むかしむかし とらとねこは…』、絵本の挿絵に『うみやまがっせん』『まほうねずみのシュッポ』『ねんにいちどの のみのいち』、童話の挿絵に『ラベンダーのくつ』(以上、福音館書店)など。「かがくのとも」には『みぢかな とりの ずかん』がある。栃木県在住。
編集担当からのメッセージ
 作者の大島英太郎さんは子どもの頃から、自宅のある栃木県小山市にほど近い渡良瀬遊水池に通っては、いろいろな野鳥を眺めていました。また、幼稚園時代からの恐竜ファンでもあります。幼稚園児のころ、国立科学博物館に恐竜について質問の手紙を出したこともあるそうで(お母さんが代筆)、博物館の先生が丁寧に答えてくれて感激したそうです。そんな大島さんから生まれた恐竜と鳥の関係を描いた作品です。
 ここ数年、中国などで羽毛や翼のある恐竜の化石が発見されており、従来からあった「鳥類の祖先は恐竜だった」という仮説が裏付けられた形になりました。長年の野鳥観察のなかで、鳥の顔つきやしぐさの厳しさに恐竜的なある種の「恐さ」を感じていた大島さん、「鳥は今も生きている恐竜だ!」というメッセージを子どもたちに伝えるこの絵本を一気に描きあげました。
 単行本化にあたり、国立科学博物館の真鍋真先生の解説文を掲載しました。2010年に、中国のアンキオルニスという羽毛恐竜の羽毛の表面にメラニン色素が残っていたことが判り、初めて恐竜の全身の色が推定されました。そのことも盛り込まれた解説文で、最新の情報が書かれています。大島さんのアンキオルニスの想像図も描きおろしていただきました。
くわしい内容紹介
 かつて、恐竜は大型化しすぎて、環境の変化についていけず絶滅したと考えられていました。それが、1970年代に「恐竜温血説」(恐竜は変温動物ではなく恒温動物だったという説)や「鳥類の恐竜起源説」(恐竜の一部は鳥類に進化して今日まで存続しているとする説)が提唱されました。さらに1996年、初めて中国で「羽毛恐竜」の化石が発見され、それまで鳥類固有の特徴とみられてきた羽毛が、恐竜に存在していたことが分かり、この羽毛を持った恐竜のグループから空を飛ぶ鳥類が進化したことが明らかになってきたのです。このような内容を5〜6歳の子どもに向けて、分かりやすく描いたのが本作品です。恐竜が生きていた環境、大きさ、種類、進化などの基本的な事柄が簡潔に、それでいてきちんと述べられており、まさに「初めて出会う恐竜の本」といえる作品です。鳥類への進化を軸にしたことで、幼い子どもたちにとっては、生きものとしての恐竜をより想像しやすい内容になっています。身近にいる鳥たちが、むかしむかしは恐竜だったと考えると、スズメさえも今までとちょっと違った生きものに見えてくるかもしれません。
(「かがくのとも」2005年1月号で刊行された作品です)


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