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*★   あのねメール通信~福音館書店メールマガジン 2001年12月3日 Vol.1   ★*

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           ★☆★  INDEX  ★☆★

《1》  『ペッテルとロッタのクリスマス』訳者・菱木晃子さんのエッセイ
《2》 2002年カレンダーのご紹介
《3》 クリスマスの絵本
《4》 創立50周年記念講演会・横浜会場開催のご案内
《5》 月刊誌最新号<1月号>のご紹介

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《1》ベスコフ『ペッテルとロッタのクリスマス』の訳者・菱木晃子さんのエッセイ
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“やぎおじさん”とサンタクロース

 ベスコフ作「3人のおばさん」シリーズの最新刊『ペッテルとロッタのクリスマス
』には、〈やぎおじさん〉という日本ではあまり馴染みのないキャラクターが出てき
ます。原語ではユール・ボックといって、直訳すると「クリスマス雄山羊」という意
味ですが、翻訳するにあたっては「クリスマス雄山羊」ではあまりに芸がないので、
〈あおおじさん〉にひっかけ、〈やぎおじさん〉としました。
 さて、この「クリスマス雄山羊」、十九世紀の終わりごろまではスウェーデンでは
クリスマスイブの主役的存在でした。というのは当時、子どもたちにプレゼントを届
けてくれるのはサンタクロースではなくて、「クリスマス雄山羊」とされていたから
です。実際には、その家の大人、お父さんとかおじいさんとか、あるいは近所のおじ
さんとかが、山羊のお面をつけて変装し、プレゼントを入れた袋を背負い、太い声を
出して、ちょっとこわい「クリスマス雄山羊」を演じたものと思われます。ベスコフ
の絵本からもわかるように教育的な意味も含まれていたようで、秋田のナマハゲが少
しやさしくなって、プレゼントを置いていってくれるような感じだったのかもしれま
せん。
 ところが世紀が移り変わるとともに、「クリスマス雄山羊」の華々しい役目は、あ
っというまにサンタクロースに取って変わられてしまいました。今ではクリスマスイ
ブの夜、スウェーデンの家庭で大人が余興に変装するのは、白いあごひげをつけた、
赤い服と帽子のサンタクロースと相場が決まっていて、生きている「クリスマス雄山
羊」を目にすることはまずありません。せいぜいクリスマスの季節に、山羊の飾り物
を見かける程度です。
 私が初めて「クリスマス雄山羊」なるものを知ったのは、今から二十年近く前、北
スウェーデンの知人の家でクリスマスを過ごしたときのことでした。居間に飾られた
大きなクリスマスツリーのすぐわきに、山羊の人形が置いてあったのです。大きさは
家庭用の電気掃除機ぐらい、全体がワラで作られたとてもシンプルなものですが、首
の赤いリボンが愛嬌をふりまいていました。そしてそのときに、その家の人たちから
「クリスマス雄山羊」の昔の活躍ぶりについて、いろいろと話を聞かされたのです。
 でもやはり、その家でもイブの夜、プレゼントの袋をかついで登場したのは、次女
の旦那さんが変装した、ちょっと酔いのまわったサンタクロースでした。なかなかの
熱演で、それはそれで楽しかったのですが、「雄山羊」の話を聞いてしまったあとで
は、なんとなく物足りないような気がしたのも事実です。
 もっとも、スウェーデンではサンタクロースはユール・トムテ(クリスマス・トム
テの意)と呼ばれ、民話に出てくる北欧古来の妖精トムテに聖ニコラスのイメージが
重なっているものなので、ユール・トムテにはまた特別な愛着を感じる人が多いのだ
と思います。


  『ペッテルとロッタのクリスマス』 エルサ・ベスコフ 作・絵
                   ひしきあきらこ 訳

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          《2》2002年カレンダーのご紹介          
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★「ぐりとぐら」の作者、中川李枝子・山脇百合子コンビが贈る
   「なぞなぞえほんポストカードカレンダー2002」卓上型
12枚+表紙タテ16cm×ヨコ15cm 定価630円(本体価格600円)
イラストは『なぞなぞえほんセット』(全3冊、定価2010円、小社刊)
から。名コンビによるかわいい絵本キャラクターとユーモラスななぞなぞが毎月登
場。
クリアケースがついているので机の上などお好きな場所にたてて楽しめます。

☆林明子の数々の絵本の中から選りすぐりの名場面を大判画面でお届けする
   「林明子カレンダー2002」
定価1.400円(本体価格1,333円)サイズ タテ31cm×ヨコ36cm
ファン待望のカレンダーです。彼女の美しくたおやかな世界が大判画面でたっぷり楽
しめます。

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            《3》クリスマスの絵本               
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21世紀最初のクリスマスはもうすぐです。福音館書店の絵本であたたかな時間を過ご
しませんか。新刊からロングセラーまで、クリスマスの絵本、童話をホームページで
ご紹介しています。どうぞご覧下さい。ここでもクリスマスにぴったりの絵本3点を
ご紹介します。

☆『しろいうさぎとくろいうさぎ』 ガース・ウィリアムズ 文・絵/松岡享子 訳
墨絵のような濃淡でやわらかく描かれた白いうさぎと黒いうさぎのやさしい愛の物語
です。たいせつな方とクリスマスにいっしょに読まれてはいかがでしょうか。

★『てぶくろ』 エウゲーニー・M・ラチョフ 絵/内田莉莎子 訳
雪の上に落ちていた手袋にさまざまな衣装をまとった魅力的な動物たちがどんどん入
ってしまう、ウクライナの素朴でナンセンスな民話の絵本です。

☆『ゆうびんやのくまさん』 フィービ&セルビ・ウォージントン 作・絵
                            まさきるりこ 訳
郵便屋さんのぬいぐるみのくまさんのクリスマス・イブの1日を描いた絵本です。き
まじめなユーモアが漂うくまさんの暮らしぶりに、気持ちがあたたかくなります。

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        《4》創立50周年記念講演会・横浜会場のご案内        
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福音館書店は2002年2月に創立50周年を迎えます。そこで、読者の方、子どもと子ど
もの本に関わるすべての人に感謝の気持ちをこめて、記念講演会を全国で開催してお
ります。おかげさまで東京、神戸、名古屋の各会場は盛況に終了いたしました。次回
は横浜会場で開催です。

開催日 2002年1月26日(土)14:00~17:30
会 場 横浜市教育会館 横浜市西区紅葉ヶ丘53 TEL 045-531-0960
定 員 500名
主 催 (株)福音館書店
後 援 日本国際児童図書評議会(JBBY)
        神奈川新聞社
内容はアーサー・ビナードさんによる講演と、富安陽子さん、おのりえんさん、たか
どのほうこさんによる鼎談で、斎藤惇夫さんがコーディネーターをされます。
詳細、申込方法等はホームページ上でご案内しております。お申し込みの締め切りは
12月20日ですが、受付は先着順ですのでお早めにお申し込み下さい。

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      《5》月刊誌 最新号<1月号>のご紹介      
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編集担当が、刊行に至った成り行きや本づくりの中でのエピソードをまじえながら2
002年1月号をご紹介いたします。
*ホームページでは表紙画像と内容解説文を掲載しています。是非、ご覧下さい。


◇◆ こどものとも0.1.2.「サカナカナ?」  山村浩二 作        ◇◆
 アニメーション「バベルの本」の原画を拝見したのが山村さんとの最初の出会いで
した。何百枚もあるアニメーションの原画とはいえ、1枚の絵としても非常に魅力的
なその原画に強く惹かれ、次々と山村さんのアニメーション作品にはまっていき「ぜ
ひ絵本も」とお願いしたのがきっかけです。アニメーション界の第一線で活躍されて
いるだけあって、”今までの絵本とは一味異なる発想の作品”というのが「サカナカ
ナ?」の第一印象でした。この作品は、アクリル板の上に粘土で絵を描き、下から光
をあてて色の濃淡や陰影を出しています。この技法独特の輪郭と立体感が、ひとつの
ものが次々に変化していく不思議な世界を盛り上げています。「カナ」という繰り返
しの言葉のリズムもお楽しみください。

◇◆こどものとも年少版「はしのうえで」 八百板洋子 文/山内ふじ江 絵 ◇◆
 若い頃、八百板さんはブルガリアに留学し、昔話の聞き取りをしていました。ある
時、バルカン山脈の小さな村で、「荷車をひいた二人の男が橋の上で出会い、一歩も
譲らないでいるうちに日が暮れてしまった」という愉快な昔話を聞きました。これを
ふくらませて小さい子向けのお話はできないか……と考えて生まれたのが、やぎじい
さんとぶたじいさんの意地の張り合いの物語。このシンプルなお話に、山内ふじ江さ
んが渾身の力を込めて絵を描いてくれました。擬人化された登場人物のユーモラスな
表情、橋の下を流れる水面の輝き、そして光の移ろいが見事に表現された絵をお楽し
み下さい。爽やかな風の香りまでが感じられます。

◇◆こどものとも年中向き「くんくんおいしそう」 阿部知暁 作      ◇◆
 木の実や果物は、鳥などの動物に食べられることによって、種を遠くまで運んでも
らえ、種の存続がしやすくなります。アフリカの森でも、ゴリラやチンパンジーたち
が食べることによって同じような循環が生まれます。そのような植物と動物の自然の
循環を子どもたちに伝えるのは難しいことですがこの作品は、物語の形で楽しく語っ
てくれています。ことばのリズムもよく、登場してくるゴリラ、チンパンジー、ゾウ
なども生き生きと描かれていて、アフリカまでゴリラを描きに行ってしまう阿部さん
だからこそ表現できる世界です。子どもたちはゴリラが大好きですから、出版当時か
ら大人気。リクエストにお応えしての再版です。

◇◆こどものとも「こよみともだち」 わたりむつこ 作/ましませつこ 絵 ◇◆
 わたりむつこさんと真島節子さんは、これまで「こどものとも」で、日本の様々な
季節の伝統的な行事にちなんだ絵本をつくっていらっしゃいました。今月号では、日
本の一年を通しての、子どもたちになじみの深い行事や季節の変化を、みごとにとび
きり楽しい絵本にしてくださいました。
 1月さん、2月さん……を、どういうキャラクターにするか、ということでは、1
年以上にわたって、打合せを重ね、ときには、激しい議論をたたかわせながら、真島
さんは、それぞれの月にふさわしい、魅力的なキャラクターを創造してくれました。
 最終ページは、子どもたちが実際に扉を開いて、それぞれの月を訪ねられるように
なっています。「とんとんとん」と、扉を開けて、こよみともだちと遊んでください
ね。

◇◆かがくのとも「みんなおなじ でも みんなちがう」 
  奥井一満 文/得能通弘 写真/小西啓介 AD             ◇◆
 「みんなおなじ でも みんなちがう」には、14種類ものいろいろな生き物が撮影
されています。このひとつひとつを集めるのが、まず大変でした。梅干しは、これを
趣味としている人から借りました。ショウガは、畑を楽しんでいる人の先生にあたる
農業の方から購入しました。そしてそれを一堂に集めて撮影するときも、アサリは塩
を吹き、ミノムシはもそもそ動くのです。動くといえば、クワガタもさることなが
ら、
カタツムリが意外と激しい動きをするのでした。しかも、はじめ紙の上においたら、
カタツムリはその紙を食べたのです。その都度その都度、工夫を凝らして撮影を進め
ていきました。なお、それぞれの個体の配置については素敵なデザインがほどこされ
ています。

◇◆おおきなポケット「冬休み特集号」 山村浩二 いとうつぐみ 他     ◇◆
 今月はあそびがいっぱい、冬休みいっぱいに楽しめる、冬休み特集号です。最初は
「暗号大作戦」。世の中にはいろいろな暗号があるのをご存知ですか。文字を入れか
えるもの、じゃまなもじを入れていくものなど様々ですが、その中から小学校の低学
年でもわかりやすくておもしろいものを、いっぱい紹介していきます。欄外の暗号が
全部解けたら、意外なものが見つかりますよ。また、「クイズ・ジャングル」は、宝
島をめざして進む海賊たちの、いろいろなクイズへの挑戦を紹介していきます。もち
ろん、みんなもいっしょに楽しめます。この2点だけでもたっぷりあそべますが、そ
の他にもおはなしや連載が盛りだくさんの内容です。

◇◆たくさんのふしぎ「イルカの島」 宇津孝 写真・文          ◇◆
 子どもから大人まで、イルカを見たことがない人はまずいないでしょう。しかしそ
れは、水族館でジャンプしたり、ボールで演技したりしているイルカを見ただけとい
う方がほとんどだと思います。そんな読者に、この本の中で自由に野生のイルカと泳
いでほしい! というのが主眼です。また、イルカの人なつっこい表情と、水の中の
自由な様子を水族館で見ると、イルカが厳しい自然の中で生きている野生動物だとい
うことをつい忘れがちです。御蔵島にすむ野生のイルカの姿見ながら、自然の中で生
きぬいていく厳しさも感じてほしいと思います。それにしても、なぜ御蔵島だけにた
くさんのイルカがすんでいるのか? その理由はわからなくていい。ただ御蔵島がい
つまでもイルカの島であるように願うだけです。

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◆発行者:株式会社福音館書店 販売促進部宣伝企画課

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