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 ★  あのねメール通信~福音館書店メールマガジン  2002年12月4日 Vol.13 ★
                

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         ◆◇◆  CONTENTS  ◆◇◆          

《1》 100年を経た絵本『ピーターラビットのおはなし』松居直
《2》 NHK人間講座「絵本のよろこび」松居直担当のお知らせ
《3》 『なないろ山のひみつ』著者・征矢かおるさん、林明子さんのエッセイ
《4》 月刊誌最新号<1月号>のご案内
《5》 「母の友」編集室の窓から
《6》 「母の友」特集「友達づくりを考える(仮題)」アンケート大募集!!
《7》 「うさこちゃんとおでかけセット」発売中!!
《8》 スクリーンセーバー、クリスマス版壁紙プレゼント!!

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《1》100年を経た絵本『ピーターラビットのおはなし』松居直
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 ぼくもわたしも、お父さんやお母さんも、おじいさんやおばあさんも、ひいおじ
いさんやひいおばあさんも、イギリス人のみんなが愛してきた絵本があります。イ
ギリス人なら誰もが子どものとき読んでもらい、その子が親になったときわが子に
読んでやったといううさぎの物語の絵本、それが『ピーターラビットのおはなし』
という、手のひらに乗るくらいの小型の絵本です。
 眼を見はるような派手な絵本ではなく、むしろもの静かな印象を与えるめだたな
い絵本です。ところがこの絵本が、文字通り古典として100年間も読みつがれ、イギ
リス以外の多くの国々でも翻訳出版され、わが国においても邦訳が出版されて以
来、すでに30年間も読み続けられています。それほどに子どもにも大人にも魅力の
ある絵本です。
 作者のビアトリクス・ポター(1866~1943)が、知り合いの人の息子の病気見舞
いに、小さないたずらうさぎの物語を絵入りの手紙として送ったのが、この絵本が
できるきっかけとなりました。後にこの絵手紙を眼にした編集者のすすめで、ポ
ターは改めて水彩画の挿絵を添えて小型の絵本にし、『ピーターラビットのおはな
し』として出版しました。それが1902年で、今年が100年目にあたります。
 この絵本はまたたくまにイギリスの子どもにも大人にも愛され、その後ポター
は、動物を主人公にした楽しい物語に魅力的な挿絵をつけた絵本を、24冊も出版し
て、世界的な絵本作家となりました。
 著名な児童図書館員のリリアン・H・スミスは次のように語っています。「ビア
トリクス・ポターの挿絵をその文と切りはなすことはできない。この二つのものは
融合して、一つのふかい印象を与えるのである。絵は、物語の細部を、たくみに描
きだしているばかりでなく、物語の背景として、一幅の美しい風景画を見せてい
る。……かの女の絵は、どの絵も、たとえ無意識にせよ、子どものものの味わい方
に深い印象をのこし、その子の発育に影響をおよぼさずにはおかない。」

『ピーターラビットのおはなし』ビアトリクス・ポター 作・絵/石井桃子 訳


松居直(まつい ただし)
京都生まれ。1951年同志社大学法学部卒業後、福音館書店の創業に参画し、編集部
長、社長、会長をへて、1997年より相談役、現在に至る。1956年月刊物語絵本「こ
どものとも」を創刊し、編集長として赤羽末吉、長新太、堀内誠一、安野光雅、加
古里子、中川李枝子など、多くの絵本作家を世に出す。また、『ももたろう』
(1965年サンケイ児童出版文化賞受賞)『だいくとおにろく』や、陶淵明の詩をも
とにした『桃源郷ものがたり』など多数の絵本を執筆。著書は、『絵本とは何か』
『絵本の森へ』(日本エディタースクール出版部)、『絵本・ことばのよろこび』
『子どもの本・ことばといのち』(日本基督教団出版局)、『にほんご』(共著、
福音館書店)、『絵本の力』(共著、岩波書店)など多数。

★『ももたろう』 松居直 文/赤羽末吉 画

★『だいくとおにろく』 松居直 再話/赤羽末吉 画

★『桃源郷ものがたり』 松居直 文/蔡皋 絵

★『にほんご』安野光雅 大岡信 谷川俊太郎 松居直 編


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《2》NHK人間講座「絵本のよろこび」松居直担当のお知らせ
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 メールマガジンでも好評連載中の松居直が2002年12月~2003年1月期
のNHK人間講座「絵本のよろこび」を全8回担当いたします。放送は教育テレビ
で毎週水曜23:00~23:30(再放送は翌週月曜15:30~16:00、
再々放送は翌月土曜2:15~2:45)で、今日が第1回の放送です。ぜひ、ご
覧ください。

☆くわしくはホームページ「お知らせ」をご覧ください。


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《3》『なないろ山のひみつ』著者・征矢かおるさん、林明子さんのエッセイ
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“生命のリズム”

 ふと、耳にしたことや、目にしたものが知らぬまに、心のどこかにひっかかって
いるということがある。
 聞いたり見たりのその時は、「それ」はまだ私の中では、靄みたいな存在だ。
 ところがある日、「それ」は、突然、本当に突然なのだけれど、毅然とした態度
で、私の所に立ち戻ってくる。
 私としては、なんか、忘れちゃっててごめんなさいという感じなのだけれど、
「それ」の方では、「なんで俺様を忘れる! 怪しからんやつだ!」(なぜ男言葉
なのか? たいした意味はないけれど)という感じで私に迫ってきたりする。
 今回の「それ」は、<天体の音楽>(太陽系の六つの惑星やその他の星が出す電
波=音を電波望遠鏡で捉えたもの)と、胎児が聞いている母親の体内音とが、実に
よく似ているという話だった。
 こうしてこの原稿を書こうとした途端、件の「それ」がやってきた。そして、私
に向かって怒鳴り散らしたのだった。
「お前がいつも、考えていることの全ての解答が俺様の中にあるじゃないか!」
 確かにそうだった。
 人工音と人工物(?)にあふれかえった町をはなれて、ちょっとした公園や、静
かな川べりに身を置いた時に、身体がゆるゆるとほどけていくわけも、軽井沢で
録った鳥の声や水音のはいったCDをかけると、驚く程体調がよくなるわけも、
「それ」にあったのだ。
 つまり身体が、生命本来のもっているリズムに呼応して動きだしていたのであ
る。ちっちゃな子供は、生命のリズムを聴く窓を沢山もっている。体中窓といって
もいい。だから、ほんのちょっとしたリズムでも逃さずキャッチして、いきいき跳
ね回り、冒険の世界にとびだしていくことができるのだ。
 人は、大きくなるにつれて、生命体のリズムを聴く窓、すなわち<天空の音楽>
を聴くための窓を一つずつ閉めてしまっているのかもしれない。私もそうだった。
 ところが、冒険からすっかり遠のき、日々に疲れた私の前に、ある日突然小さな
女の子が現れた。彼女は、私の手を引っ張ると、山へと向かった。私は重い身体を
ひきずりながら、駆けだした彼女を追って、冒険へとすべりだした。久しぶりにわ
くわくした。全てを終えて戻って来た時、なんだか身体が軽くなっていた。もっと
もっと走りまわれそうだった。
 なんでまた急にこんなことがおこったのか?
 そうなのだ。彼女は、私の閉めてしまった窓を開けにやってきたのだ。
 生命のリズムを思いださせるために!
 わたしが「なないろ山のひみつ」を書き始めたホントの理由をさぐっていくと、
こんな風に、またまた例の、「それ」に繋がってしまうのだった。人は、生命のリ
ズムなしでは生きていけない! だって、それをきいて生まれてきたんだから!

                                征矢かおる


私の描いた絵が、我が娘のデビュー作を飾るなんて、こんなに幸せな事はありませ
ん。舞台は自然の山の中、それに美しい七色の光という魅力的な要素も加わって、
とても楽しく描くことができました。物語は無駄のないスピーディーな展開で、は
らはら、どきどきさせてくれたあと、心地よい余韻を残して終ります。小さな読者
達は、きっと主人公のさちと一緒に思いっきり愉快な冒険を味わってくれる事で
しょう。
                                林 明子

★『なないろ山のひみつ』征矢かおる 作/林 明子 絵


征矢かおる(そや かおる)        
1965年、埼玉県に生まれる。
早稲田大学第一文学部演劇科卒業。文学座研究所を経て、文学座座員となる。舞台
「花のかたち」、NHKドラマ「明日は風のない日」などに出演。演劇活動を続け
るかたわら、童話作品を執筆。本書が初めての本。東京都在住。

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《4》月刊誌最新号<1月号>のご案内
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☆月刊誌最新号<1月号>発売中です。
表紙画像、くわしい内容紹介、定期購読のお申し込みはこちらをご覧ください。


◇◆ こどものとも0.1.2.『おめめ とじてね』
              伊藤比呂美 文/ながさわまさこ 絵        ◇◆
 親や身近な人たち、みんなから愛されているという安心感をもって、子どもが眠
りに入れる子守歌絵本。温かく柔らかい感じの貼り絵で描かれています。

◇◆ こどものとも年少版『わたしの ねこちゃん』
            かんなりまさこ 文/荒井良二 絵              ◇◆
 雪がつもったある日。わたしは、飼っているひげねこちゃんに、外で遊ぼうよと
誘ってみましたが、ひげねこちゃんは知らん顔。

◇◆ こどものとも年中向き『バルバルさん』
             乾栄里子 文/西村敏雄 絵           ◇◆
 バルバルさんは町の床屋さん。ある日、ライオン、ワニ、羊と次々動物のお客さ
んがやってきて、バルバルさんはびっくり。さて…。

◇◆ こどものとも『月・人・石 -乾千恵の書の絵本』
         乾千恵 書/谷川俊太郎 文/川島敏生 写真       ◇◆
 たんに意味を伝える文字とは違う「書」の魅力を、ことばと写真とともに伝える
ユニークな「書の絵本」です。

◇◆ ちいさなかがくのとも『みんな いるかな』
                          大橋政人 文/前田マリ 絵             ◇◆
 きょうは、わたしが5ひきのこねこのおかあさん役。ちゃんと5ひきいるかな? 
みんないるかどうか、みているのはたいへんです。

◇◆ かがくのとも『どうぶつすごろく』
         あべ弘士、新沢としひこ 作/あべ弘士 絵         ◇◆
 1冊(?)まるごと1枚の大きなすごろくゲーム。テーマは動物の生態や環境。
お正月はすごろくをしながら動物と友達になろう!
★ホームページの「お知らせ」ですごろくを開いた画像をご覧いただけます。


◇◆ おおきなポケット【かがく】「アニメーションであそぼう!」
                山村浩二 作

           【ものがたり】「ゆきおんな」
                  片平直樹 再話
                  竹嶋浩二 絵             ◇◆
 粘土アニメや人間アニメって知ってる? 写真やコインも使って、いろんなアニ
メーション遊びをしてみよう。
★ホームページの「お知らせ」でパラパラアニメーションをご紹介しています。


◇◆ たくさんのふしぎ『水のかたち』
           増村征夫 文・写真                ◇◆
 露、霜、雪、氷、ダイヤモンドダスト……。季節や気象条件によって水が作り出
すさまざまな形。それは息をのむような美しさです。

◇◆ 母の友 特集“沖縄の子育て”                    ◇◆
 「子宝の島」と呼ばれてきた沖縄の今の子育て事情をレポートします。基地を身
近に見て育つ子どもたちに伝える「平和」とは?
★「母の友」1月号の目次はこちらをご覧ください。


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《5》「母の友」編集室の窓から
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 今月号のルポ「沖縄の子育て」の取材で沖縄へ。保育園での取材を終え、せっか
くだから足を伸ばして「斎場御嶽(せーふぁうたき)」に行ってみようということ
になりました。ここは世界遺産にも登録されている琉球王国第一の聖地。巫女が祭
祀を行う場所だったため、かつては「男子禁制」だったといいます。鬱蒼と木が生
い茂る参道には神秘的な雰囲気が漂い、入り口に立っただけで、普段霊感の全くな
い私にも「何か」が伝わってくるようです。いやが上にも高まる期待……。ところ
が、そこですれ違った帰りの一団に「これからですか?」と声をかけられ、はたと
気づけば時すでに夕暮れ。日が落ちれば文字通りの真っ暗闇になり、先へも後へも
進めなくなると聞かされて、泣く泣くそこで引き返しました。でもそれで正解だっ
たのかもしれません。なにしろ、まさに「逢魔が時」。行きはよいよい帰り
は……なんてことに、なっていたかも?

★「母の友」1月号の目次はこちらをご覧ください。


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《6》「母の友」特集「友達づくりを考える(仮題)」アンケート大募集!!
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「母の友」では、2003年5月号で「友達づくりを考える(仮題)」という特集
を企画しています。幼稚園、保育園の入園時期に、子どもに友達が出来ないことを
悩んだり、親同士の友達が作れないことで悩んだ経験はありませんか? あなたの
ご経験をお聞かせください。特集の資料とさせて頂きます。締め切りは2003年
1月8日です。なお、アンケートにお答えくださった方の中から抽選で20名様
に、「ぐりとぐら」のオリジナルテレホンカードを進呈いたします。

★アンケートフォームにはこちらからどうぞ。


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《7》「うさこちゃんとおでかけセット」発売中!!
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 ご好評いただいておりましたうさこちゃんの絵本12冊に特製うさこちゃんバッ
グが付いた「うさこちゃんとおでかけセット」が、これまでの黄色から赤色にバッ
グの色をかえて再登場! バッグはビニールコーティングで、うさこちゃんシリー
ズの本が1冊らくらく入る大きさで、クリスマスプレゼントにもぴったり!!
*うさこちゃんの絵本12冊はすべて既刊本ですのでお手持ちのものもあるかもし
れません。ご購入の際はご確認ください。

★「うさこちゃんとおでかけセット」
 ディック・ブルーナ 文・絵/石井桃子 訳/松岡享子 訳


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《8》スクリーンセーバー、クリスマス版壁紙プレゼント!!
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『ぐりとぐら』などの絵を描かれている山脇百合子さんが、福音館書店ホームペー
ジのために描き下ろしてくださったオリジナルイラストをつかった壁紙に、クリス
マスバージョンのものを新しく加えましました。また、新しくスクリーンセーバー
も作りました。山脇さんの描かれたどうぶつたちが行進する「パレード」と、どう
ぶつたちがスライドショー的に現れては消える「なかまたち」の2つです。福音館
書店ホームページからのささやかなクリスマスプレゼントです。利用規約と使用説
明をお読みになって、どうぞお使いください。

★ホームページ「プレゼント」へはこちらからどうぞ。


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