あのねメール通信
福音館書店メールマガジン2014年4月16日 Vol.162
春眠あかつきを……。眠くてもがんばって!
 いつも「あのねメール通信」をご愛読くださいましてありがとうございます。
 だいぶん暖かくなって、子どもに本を読んであげているうちに、ついうとうと……なんていう季節になりました。
 さて今回から、加古里子さんの連載が始まります。6月に「だるまちゃん」の新作絵本を「こどものとも」700号として出される加古さんが、なつかしい子どもの遊びを毎月ひとつずつ紹介してくださいます。どうぞお楽しみに。

《1》加古里子さん書き下ろしエッセイがはじまりました
   


4月 タンポポの風車        加古里子

 この度この欄に伝承の子どもの遊びをのせることとなりましたので、どうぞよろしく。
 春になると野山はもちろん、街路の隅にもタンポポが咲きます。そのタンポポのふとい茎を7~8センチきりとり、まん中を2~3センチ残して、両端を6~8に裂くと、皮の方にそり返ります。(もしよくそり返らなかったら、ちょっと水をつけると、うまくまがってくれるでしょう)
 この茎の管の所へ、細い木の枝か串を通し指でおさえ、そっと息をふきかけると、くるくるまわる小さな風車となります。
 どうぞ春のあたたかい日、このかわいい風車で遊んでください。
『だるまちゃんとてんぐちゃん』 『だるまちゃんとてんぐちゃん』

加古里子 作・絵
定価(本体800円+税)
ながい鼻とかうちわとか、てんぐちゃんの持っているものを何でも欲しがるだるまちゃんの物語を、親しみやすい絵で語ってゆく、ユーモアあふれる絵本。
かこさとし
加古里子(かこさとし) 1926年、福井県生まれ。東京大学工学部卒業後、民間企業の研究所に勤務しながら、セツルメント活動、児童文化活動に従事する。作品に「だるまちゃん」シリーズ、『かわ』『はははのはなし』『海』(以上福音館書店)「からすのパンやさん」シリーズ(偕成社)など500冊以上の児童書のほか、『伝承遊び考』(全4巻・小峰書店)など著書多数。2013年、福井県越前市に「かこさとし ふるさと絵本館 石石(らく)」が開館。神奈川県在住。
かこさとし

かこさとし ふるさと絵本館「石石」(らく) 2013年4月に「かこさとし ふるさと絵本館「石石」(らく)」が開館しました。子どもから大人まで加古里子さんの世界を体感できる施設です。館内には、いろいろな作家の絵本・紙芝居を二千冊揃えるほか、加古さんが描かれた絵や絵本原画の複製画などを展示しています。
開館時間:10時~18時(毎週火曜日、国民の祝日の翌日、年末年始休館)
入館料: 無料
福井県越前市高瀬1丁目14番7号 TEL 0778-21-2019

《2》「絵本に出会える場所」児童書専門店のご紹介
   絵本と木のおもちゃ 横田や(宮城県)
☆いろいろな絵本を見てお気に入りの絵本を見つけたいとき、絵本に詳しい店員さんに相談にのってもらいたいとき、頼りになる児童書専門店が全国各地にあります。

 今月は宮城県仙台市の絵本と木のおもちゃ 横田やさんを営業担当者からご紹介します。
 仙台駅からすこし北、お寺の立ち並ぶ北山という土地に「横田や」はあります。築140年以上といわれる古民家が、そのままお店になっています。オーナーの横田重俊さんのおじいさんがやっていた味噌しょうゆの店「横田屋」の住居兼店舗で、2階には職人さんが住み込み、裏の工場で醸造して販売していたそうです。おじいさんが味噌屋さんをやめたあと、店舗を文房具屋さんに10年ほど貸して、そのあとを継いで、1978年10月1日に「文具と絵本 横田や」としてスタートしました。
 お店に入るとすぐにレジがあり、左側には木のおもちゃ、右側に絵本や書籍が並んでいます。味噌屋の土間がおもちゃ売り場に、居間が書籍売り場になっているのだそうで、よく見ると、絵本の棚の上の長押には神棚や柱時計、仏壇や床の間の痕跡が残り、土間より一段高くなっています。
横田さんは、化学を研究していた大学院のころ、谷川俊太郎さんの『ことばあそびうた』(福音館書店刊)の朗読をラジオで聴き、探してみたら絵本だったので、興味をもったそうです。その後、宮城県美術館でヨーロッパのおもちゃに出会い、だんだん「絵本とおもちゃ」のお店になってきたのだそうです。
 絵本とおもちゃは、子どもとおとなをつなぐコミュニケーションツールだというのが、横田さんの持論です。東北地方を中心に、ゲストを招いて保育所や幼稚園でのおはなしライブを開催し、短期大学で児童文化の講師もしています。
 2011年の東日本大震災のときは、横田さんは店内にいました。ギシギシとすごい音で家がきしむのを体験したそうですが、なんとか持ちこたえてくれました。震災後、絵本とおもちゃで商売をやってきたお礼をしたい、子どもたちに一日も早く日常を戻してあげたいという思いから「子どもとあゆむネットワーク」の活動をはじめ、被災地の保育所や幼稚園、小学校を回り、絵本やおもちゃ、文房具、遊びを届ける支援活動を行っています。子どもたちに届けた絵本は4万冊を超えています。

 古民家のたたずまいか、横田さんの人柄か、とても居心地のよいお店で、新刊のご案内でお伺いしても、ついつい長居してしまいます。JRか仙台市地下鉄の「北仙台」からも徒歩20分ですが、JR「北山」駅から徒歩15分くらいの坂道を下るのが、仙台市の町並みの眺めも良くておすすめです。


絵本と木のおもちゃ 横田や
〒981-0931 宮城県仙台市青葉区北山1-4-7
TEL 022-273-3788 FAX 022-275-7734
営業時間:10時~19時
定休日:水曜日

《3》5月の新刊ご案内
《5月7日(水)販売開始》
『なんでもあらう』

『なんでもあらう』

鎌田 歩 作
定価(本体1200円+税)


汚れた自転車で家を出たけんちゃん。掃除道具をもったおじさんと一緒に、街や乗りものを洗う現場を見にいくことにしました。

『石の卵』 『石の卵』

山田英春 文・写真 
定価(本体1300円+税)

「石の卵」は、一見ただの丸い石のようですが、ふたつに割ると美しい模様があらわれます。自然が作った作品をお楽しみください。

《5月14日(水)販売開始》
『どっとこ どうぶつえん』 『どっとこ どうぶつえん』

中村至男 作
定価(本体800円+税)

世にも不思議な動物園があるそうな。なんでもみんな、体が"四角"でできているという。いったいどんな動物がいるのかな?

『いもむしってね…』 『いもむしってね…』

澤口たまみ 文/あずみ虫 絵
定価(本体1100円+税)

庭にいたキアゲハのいもむしが、葉っぱを全部食べてしまった! ぼくは、いもむしを助けるために、ニンジンの葉をさがしにいく。
『女のせりふ』 『女のせりふ』

伊藤雅子 著/山田賢一 画
定価(本体1300円+税)

日常の中のハッとする一言。文学で出あう輝くような台詞。有名無名の女性の言葉に触発された温かくも切れ味鮮やかなエッセイ集。
『続 女のせりふ』 『続 女のせりふ』

伊藤雅子 著/山田賢一 画
定価(本体1400円+税)

有名無名の女性達の発した一言に触発され、その奥に潜むものを鮮やかに読み解くエッセイ集続編。12年に及ぶ連載の単行本化。

《5月21日(水)販売開始》
『夏の朝』

『夏の朝』

本田昌子 作/木村彩子 画
定価(本体1700円+税)

取り壊されるのを待つばかりとなった祖父が暮らした家。その庭の蓮が花開くとき、時間を越え、少女はいつかの夏へと旅をする。

『スズムシくん』 『モールランド・ストーリーI  メランコリー・サガ』

ひこ・田中 作/中島梨絵 画
定価(本体1200円+税)

都会の真ん中に暮らす、「友だち未満」の小6男女3人組。古いゲームソフトに託された父親の思いを読み解くチャレンジが始まる!
《4》書籍編集部だより
☆絵本・童話第一・童話第二・科学書の編集部から毎月交代で読者の皆様にむけたメッセージをお届けします。今月は童話第一編集部です。

童話第一編集部から
 みなさんは、児童文学ファンタジー大賞という賞をご存じですか? 1995年にスタートし、今年で20回を数えるこの賞は、小学校中学年から大人までを読者対象としたファンタジー文学の公募賞で、梨木香歩さんが『裏庭』で第1回の大賞を受賞するなど、数多くの作品を世に送り出しています。福音館では、平安時代を舞台に小野篁の少年時代を描いた第3回大賞、伊藤遊さんの『鬼の橋』をはじめ、古市卓也さんの『鍵の秘密』、朽木祥さんの『かはたれ』、藤江じゅんさんの『冬の龍』、といった児童文学ファンタジー大賞の入賞作品を刊行しています。
 そして今回、ここに新たに2つの作品が加わることになりました。まず、この4月に刊行されたのが、田中彩子さんの『石の神』です。江戸時代を舞台に、天性の腕を持つが、素性ははっきりせず、その言動にも謎めいたところのある申吉と、申吉に反発をおぼえながらも、神がかったようなその技に惹かれていく寛次郎という、対照的な二人の石工見習の少年を主人公とし、彼らの成長を描いた本作は、第12回佳作「宿神」を改題、大幅に加筆修正した意欲作です。
 そして、5月には、第16回佳作、本田昌子さんの『夏の朝』が刊行予定です。住む人を失い、取り壊されるのを待つばかりとなった祖父が暮らした家。祖父の一周忌でその家を訪れた主人公の莉子は、いつかの夏へ時を越えた旅をします。それは再び祖父と出会うための旅であり、かつてこの家で暮らした人々の想いをたどる旅でもありました。色鮮やかな夏の情景とともに描き出される莉子の旅は、いつしか過去と今をつなぎ、莉子の想いは、祖父の想い、人々の想いに重なっていきます。
 両作品とも、しっかり読み応えがあり、対象年齢も小学校上級からとなっていますが、本の好きな子どもたちなら4年生ぐらいからでも、充分に楽しんでもらえると思います。
 これを機会に、この2冊はもちろん、児童文学ファンタジー大賞から生まれた物語をぜひ手に取ってみてください。どれも、力作、傑作ぞろいで、きっとみなさんの、本棚に大切な一冊が増えることと思います。

 児童文学ファンタジー大賞についてはこちらをご覧ください。

『石の神』
田中彩子 作/一色 画 定価(本体1500円+税)
『夏の朝』
本田昌子 作/木村彩子 画 定価(本体1700円+税)

《5》締切間近!絵本の定期便「あのねぶっくくらぶ」
   申し込み受付中!

 福音館書店が自信をもっておすすめする、選りすぐりの絵本と童話を毎月1冊ずつ、お子さまの成長にあわせてみなさまのお手元に直接お送りする「あのねぶっくくらぶ」は、新年度のラインナップをそろえて、ただ今、申し込み受付中です! (4月30日締切)

★あのねぶっくくらぶ

《6》原画展・イベントのお知らせ

●五味太郎作品展[絵本の時間]Special

会期 2014年3月27日(木)~5月25日(日)
休館日 月曜日(祝日は開館)、5月7日 ※GW(4月29日~5月6日)は休まず開館
開館時間 9時30分~17時(入館は閉館の30分前まで)
会場 浜田市世界こども美術館
島根県浜田市野原町859-1
問い合わせ先 TEL 0855-23-8451
入館料

一般400円(300円)/高校・大学生300円(200円)/小・中学生200円(100円)※( )内は20名以上の団体料金

関連作品 『きんぎょがにげた』
『正しい暮し方読本』

●佐々木マキ見本帖
会期 2014年3月21日(祝)~5月25日(日)
休館日 月・火曜日(祝日は開館)※GW(4月28日~5月6日)は休まず開館
開館時間 10時~17時
会場 こども陶器博物館 KIDSLAND
岐阜県多治見市旭ヶ丘10-6-67
問い合わせ先 TEL 0572-27-8038
入館料

大人(中学生以上)500円 小学生以下無料

関連作品 『やっぱりおおかみ』

●木下 晋展―生命の旅路―
会期 2014年4月4日(金)~5月6日(火)
休館日 月曜日(祝日は開館、5月7日は休館)
開館時間 9時~18時(金・土は20時閉館)
会場 沖縄県立博物館・美術館
沖縄県那覇市おもろまち3-1-1
問い合わせ先 TEL 098-941-8200
入館料

一般800円(640円)/高校・大学生500円(400円)/小・中学生300円(240円)※( )内は20名以上の団体料金、前売り料金

関連作品 『はじめての旅』

●茨木のり子展
会期 2014年4月19日(土)~6月29日(日)
休館日 月曜日(祝日は開館)、5月7日
開館時間 10時~18時
会場 世田谷文学館
東京都世田谷区南烏山1-10-10
問い合わせ先 TEL 03-5374-9111
入館料

一般700円(560円)/65歳以上・高校・大学生500円(400円)/中学生以下無料
障害者350円(280円)※( )内は20名以上の団体料金

関連作品 『貝の子プチキュー』

●原作者オーシルさんが語る『キュッパのはくぶつかん』
日時 2014年5月5日(月・祝) 10時30分~12時30分
会場 東京都美術館 講堂
東京都台東区上野公園8-36
定員 220名(事前予約制・定員となり次第締切)
申し込み方法

とびらプロジェクトウェブサイトより、申込フォームにて必要事項を入力の上お申し込みください。申し込みを受け付けた方には参加票をご返送いたします。

参加費 無料
問い合わせ先 TEL 03-3823-6921
関連作品 『キュッパのはくぶつかん』

●子どもの本・九条の会 6周年の集い
日時 2014年6月7日(土)
時間

13時30分~16時30分(ロビー開場12時30分、客席開場13時)

会場 国立オリンピック記念青少年総合センター 小ホール
東京都渋谷区代々木神園町3-1
問い合わせ先 子どもの本・九条の会 TEL 03-3417-6301
参加費

一般1000円(事前振込800円)/高校・中学生500円 小学生以下無料

内容

第1部
絵本読み語り 浜田桂子『へいわってどんなこと?』(浜田桂子作 童心社刊)
講演 伊藤 真「憲法のいきづく国へ!—子どもたちの未来に憲法を!」
第2部
提言 Peace Night 9 実行委員会(学生九条の会)
「学生だって!学生だからこそ!!—九条を守る私たちのとりくみ—」
講演 松居 直「今、絵本を生きる力に」

 
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◆発行:株式会社福音館書店 広報宣伝部広報宣伝課
Illustrations (C) Yuriko Yamawaki 2000