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 ★ あのねメール通信~福音館書店メールマガジン  2003年9月3日  Vol.22 ★
                
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         ◆◇◆  CONTENTS  ◆◇◆          

《1》 温故知新 --「母の友」50周年に寄せて 松居直
《2》 月刊誌最新号<10月号>のご案内
《3》 「母の友」編集室の窓から
《4》 『旅の絵本V』の著者・安野光雅さんのエッセイ
《5》 9月の新刊のご案内
《6》 2004年カレンダーのご案内

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《1》温故知新 --「母の友」50周年に寄せて 松居直
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 1953年(昭和28年)9月に福音館書店として初めての月刊誌「母の友」を創刊し、
今年の9月号で創刊50周年をむかえ、記念号(604号)を発行することができまし
た。ひとえに読者の皆様方のご理解とご支援のたまものと、心から感謝申しあげま
す。
 「母の友」は今日の子どもの本の出版社としての福音館書店の出発点であり、
バックボーンです。当初の「母の友」は、毎号“子どもに聞かせる一日一話”とい
う童話を特集し、毎日、お母さんが家庭で、また保育者の先生方が幼稚園や保育園
で、子どもたちに物語を読み語っていただくための一日一話の創作童話を掲載する
とともに、新しい時代に向けての子育てや家庭生活について、最新の論説や具体的
な指針となる記事を編集してきました。
 この“子どもに聞かせる一日一話”が発展して月刊物語絵本「こどものとも」と
なり、更に新しい絵本や児童文学の出版と普及を目指すこととなりました。50周年
記念号ではその一日一話を再現して特集していますので、ぜひともお子さんと共に
楽しんでいただきたいと存じます。
 またこの50年間に、「母の友」が幼児教育とお母さんの幸せを心から願って、さ
まざまな専門家の先生方にお願いしてご執筆いただいた貴重な論説は、数え切れな
いほどあります。その多くは今こそ読者に読んでいただきたい内容のものです。そ
うした中から今回の記念号には、故松田道雄先生が1961年1月号にご執筆くださった
「壁の中のしあわせと腐敗」を再録しました。松田先生の問題提起と論評は、40年
を経た今もそのまま私たちの当面している暮しや子育てに、深い示唆を与えている
ことに感嘆するとともに、改めて松田道雄先生への尊敬の念を新たにします。この
論説はぜひとも皆様にお読みいただきたいものです。
 子どもの幸せはお母さんの幸せなくしてはありえません。「母の友」はひたすら
にお母さんの幸せを願い、文字通りお母さんの友としても歩んできました。「母の
友」は読者の皆様と一緒に編集してゆく月刊誌です。ぜひとも皆様のご感想やご意
見をお寄せいただきたいと、心から願う次第です。

                            松居直

★「母の友」2003年9月号 創刊50周年記念特別号
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ページからはお求めになれません。
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福音館書店MO係 TEL03-3262-1642 FAX03-3262-8805
まで、お願いします。

★「母の友」創刊50周年特集を小社ホームページで掲載しています。
「母の友」の歴史や「母の友」から生まれた本の紹介、「母の友」の歴代表紙展覧
会など多彩な内容を掲載しております。

松居直(まつい ただし)
児童文学家。京都生まれ。1951年同志社大学法学部卒業後、福音館書店の創業に参
画し、編集部長、社長、会長をへて、1997年より相談役、現在に至る。1956年月刊
物語絵本「こどものとも」を創刊し、編集長として赤羽末吉、長新太、堀内誠一、
安野光雅、加古里子、中川李枝子など、多くの絵本作家を世に出す。また、『もも
たろう』(1965年サンケイ児童出版文化賞受賞)『だいくとおにろく』や、陶淵明
の詩をもとにした『桃源郷ものがたり』など多数の絵本を執筆。著書は、『絵本と
は何か』『絵本の森へ』(日本エディタースクール出版部)、『絵本・ことばのよ
ろこび』『子どもの本・ことばといのち』(日本基督教団出版局)、『にほんご』
(共著、福音館書店)、『絵本の力』(共著、岩波書店)など多数。

★『ももたろう』 松居直 文/赤羽末吉 画
★『だいくとおにろく』 松居直 再話/赤羽末吉 画
★『こぶじいさま』 松居直 再話/赤羽末吉 画
★『ぴかくんめをまわす』 松居直 作/長新太 絵
★『桃源郷ものがたり』 松居直 文/蔡皋 絵
★『にほんご』 安野光雅・大岡信・谷川俊太郎・松居直 編

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《2》月刊誌最新号<10月号>のご案内
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☆月刊誌最新号<10月号>発売中です。

◇◆ こどものとも0.1.2.『ロボット ボット』
             こかぜさち 文/わきさかかつじ 絵        ◇◆
 赤、青、黄のロボット3体が「ギー ガタン」「ガシン ガシン」「ガローン」
と進みます。「あっ あぶない!」そこへ飛び込んできたものは?

◇◆ こどものとも年少版『ひげじいさん』
            まいえ かずお 文/植垣歩子 絵             ◇◆
 網にも橋にも、すべり台にだって、ふとんにだってなる不思議な長い長い毛をた
どって行くと? 奇想天外で愉快な絵本です。

◇◆ こどものとも年中向き『きりんいす』
             岡井美穂 作                             ◇◆
 ぼくが拾ってきた椅子はふしぎな椅子。毎日すこしずつ大きくなって、家にはい
らなくなります。そして、なんと……。

◇◆ こどものとも『あんなところに』
              井上洋介 作                                ◇◆
 観覧車を手で回している人がいたり、川をもぐる橋があったり、虹の穴があった
り……。あんなところには楽しいものがいっぱい!

◇◆ ちいさなかがくのとも『てのひらおんどけい』
              浜口哲一 文/杉田比呂美 絵                 ◇◆
 てのひらは誰もがもっているべんりな温度計。あったかい? つめたい? いろ
いろなものにさわりながら、さんぽしましょう。

◇◆ かがくのとも『うらやまの エゾリス』
          金田正実 文・写真                                  ◇◆
 極寒の地に生息しながら冬眠をしないエゾリスの生態を、20年間カメラで追っ
た、創立50周年記念作品大募集採用作品です。

◇◆ おおきなポケット【かがく】「くうきやへようこそ」
                 おりもきょうこ 作
           【ものがたり】「てっきりどんぐり」
                   長谷川直子 作          ◇◆
(かがく)暑さや寒さ、肌に感じる風、耳にとどく音、あのおいしい味! みんな
「空気」があるから感じることができるんだね。
(ものがたり)コックさんがどんぐりをひろっているのを見たおばあさんは、てっ
きり料理の材料にするのだと思いこみ……

◇◆ たくさんのふしぎ『ガリヴァーがやってきた小さな小さな島』
            久住昌之 文/絵                   ◇◆
 扇の形をした小さな島「出島」を、あのガリヴァーが訪ねてきていた! ガリ
ヴァーの見た出島は、ふしぎに満ちた島だった。

◇◆ 母の友 特集「教育基本法『改正』 なぜ?」                        ◇◆
 教育基本法の「改正」が論議されています。教育基本法とはどのような法律なの
か、どのように変えられようとしているのか、その危うさを考えます。

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《3》「母の友」編集室の窓から
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 最近、「なんだか変だ」と思うような法律が、いつのまにか、次々と成立してい
ます。「健康増進法」もその一つ。「生涯にわたって自らの健康状態を自覚」し、
「健康の増進に努める」ことが、「国民の責務」だと言われても・・・。そういえ
ば、この法律ができたことで、各鉄道会社が一斉にホームでの禁煙を決めたとテレ
ビで報道されたことがありましたが、なんだか不思議な光景でした。ホームに限ら
ず公共の場所での禁煙は決して悪いことではないと思いますが、法律で取り締まる
というより「マナー」の問題なんじゃないのかな・・・? どうも、よくわかりま
せん。
 10月号では教育基本法の「改正」問題を取り上げましたが、これも別の意味で、
おかしな話。というわけで、10月号、読んでみてください。

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《4》『旅の絵本V』の作者・安野光雅さんのインタビュー
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『一千個の物語』
  --「母の友」10月号インタビューより--

安野 ……できることなら、勘定していませんけど、千の物語がいっぺんに入って
     いるようなのを描きたいと。
-- 千の物語ですか。
安野 一千個の。だから、『旅の絵本』というよりも一千個の物語みたいなね、そ
     う思ったの、最初。
-- ああ、そういうことですか。
安野 そういう話をずっと終えてみると、やっぱり千の物語じゃない、『旅の絵
     本』と言った方がいいなと思って、結果的にはこうなってよかったと思ってい
     ますけど、千の物語を詰め込みたいというのがある。
-- その人々が生きている、その人々の千の物語が一冊の中にある。
安野 実際にあるんですね、千は。そして、その根底には自分の子供のときのこと
     がありましてね。僕は子供のとき、運動場で遊ぶことをしないで、窓からこう
     やってのぞいて、トヨタ君というやつと二人でせりふを入れるの、遊んでいる
     やつに。
-- 見ながら、こっち側でせりふを適当に付けるわけですか。
安野 付ける。「今、あいつはこいつに何て言ったんだよ」そうすると、こいつが
     「何て言ったんだ」「そうそう、何て言った」「そうするとこれがこう言った
      んだ」とね。面白いんだよね。
-- もう一人のお友達と一緒にそれを言い合いながら。
安野 トヨタ君というのと、窓から校庭をのぞいてせりふを入れてしゃっべている
     の。そうすると、実際にそうしゃべっているかどうか分からないけれども、入
     れるとそのように見えてくるんだよね、不思議と。
       そういう遊びを年中していたわけ。本当に面白いんだよね。それはこれにも
     あって、ここに現れてる一人一人が全部本当はせりふを持っているのね。
-- 安野さんの中にみんなあるんですね。
安野 僕にはある。今それを言ってみろと言ってもすぐに思い出せないけど、描く
     ときには必ずある。そうすると千個以上の物語になるわけです。少なくとも千
     個はある。
       ところが、ちょっと余談をしますが、アメリカの大学が調べたの知らない?
-- アメリカの大学がこの本を調べたんですか。
安野 アメリカの大学が、本を徹底的に当たったらしいんだよ。
-- アメリカの大学生が。
安野 アメリカ人が、学生全部集めて、ここには何が載っているか、ここには何が
     載っているというね。なんか宝探しみたいなことをしている。まあ、それも結
     構だけども、俺は「そういうものじゃないんだけどな」と内心は思いながら
     も、そうやっている。徹底的にやって答えを書いて、ものすごい数の、僕が考
     えたもの以上のものを、おもんぱかり過ぎちゃって、「これはきっと何なん
     だ」と言ってね(笑)……

(このインタビューの全文は、『母の友』2003年10月号に「『旅の絵本』のこと」
として掲載されています)


★『旅の絵本V』 安野光雅 絵

★“「旅の絵本」の世界”と題する特集を小社ホームページで掲載しています。
  安野光雅さんと「旅の絵本」5冊の魅力をたっぷりお伝えします。


安野光雅(あんの みつまさ)
1926年、島根県津和野町に生まれる。1974年、『ABCの本』(福音館書店)、
『きりがみ桃太郎』(岩崎美術社)で芸術選奨文部大臣新人賞。他に、国際アンデ
ルセン賞をはじめ、国内外の数多くの賞を受賞。2001年、津和野に安野光雅美術館
が落成。その折に出版された『安野光雅の世界』(平凡社)が、それまでの仕事の
変遷を網羅している。主な著書に『ふしぎなえ』(福音館書店)、『魔法使いの
ABC』(童話屋)、『絵本平家物語』『絵本即興詩人』(講談社)、『安野光雅
の文集』(筑摩書房)、『故郷へ帰る道』、『絵のある人生』(岩波書店)など。
東京都在住。

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《5》9月の新刊のご案内
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≪9月3日(水)配本≫
★『旅の絵本V』
   安野光雅 絵
◎克明繊細に描かれた風景の中に隠された遊び絵の数々。今回はスペインの旅で
す。カルメンやドン・キホーテはもちろんのこと、闘牛やお祭りなどが丁寧に描か
れています。

≪9月9日(火)配本≫
★『文庫版 語りつぐ人びと インドの民話』
  長弘毅 著・訳
◎インドの大地と民話の世界を、人びとのくらしとともに、いきいきと再現する民
話集。生きる知恵とユーモアがあふれています。

≪9月17日(水)配本≫
★『ふゆじたくのおみせ おおきなクマさんとちいさなヤマネくん』
  ふくざわゆみこ 作
◎クマさんとヤマネくんは贈り物をしようと、ふゆじたくのおみせへ買い物に行く
のですが… ふたりの心あたたまる交流を描く、『もりいちばんのおともだち』に
続くシリーズ第2弾。

≪9月24日(水)配本≫
★『金のはさみのカニ タンタンの冒険旅行18』
  エルジェ 作/川口恵子 訳
◎タンタンはカニ缶の謎を追って、国際麻薬組織と戦います。ハドック船長の登場
がキーポイントとなる『タンタンの冒険旅行』の待望の新刊。

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《6》2004年カレンダーのご案内
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 2004年のカレンダーは、壁掛け用の「旅の絵本カレンダー」と、卓上用の「ピー
ターラビットカレンダー」の2点です。今年はちょっと早めに、9月から予約受付
中です。

★『旅の絵本カレンダー2004』
  安野光雅 絵

★『2004ピーターラビットカレンダー』
  ビアトリクス・ポター 絵

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