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 ★ あのねメール通信~福音館書店メールマガジン  2004年4月7日 Vol.29  ★
                

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         ◆◇◆  CONTENTS  ◆◇◆          

《1》 本屋さんへゆく楽しみも本の文化 松居直
《2》 月刊誌最新号<5月号> のご案内
《3》 ☆月刊誌編集部からこんにちは
《4》 話題の新刊『魔女の宅急便 その4』の著者角野栄子さんのエッセイ
《5》 4月の新刊のご案内
《6》 新シリーズ「びじゅつのゆうえんち」のご案内
《7》 ☆書籍編集部おすすめの今月フ本

4月になりました。福音館書店メールマガジンも、ちょっぴり新しくなりました。
上の☆印の2つのコーナーをはじめます。どうぞよろしく。

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《1》本屋さんへゆく楽しみも本の文化 松居直
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 小学生になって一番嬉しかったことは、組み立て式の本棚を母が用意してくれた
ことです。そして学校の教科書や幼稚園時代の絵本などを、自分で並べたときの歓
びを、今も覚えています。大した数はなくても、自分の本箱に自分の本を整理した
とき、「これはぼくの本だ!」と宣言したいような気持でした。自分の本箱ができ
たことで、何となく一人前の子ども(?)になったような気分でした。
 幼稚園では、毎月、園から絵本をもらってきて、読んでもらっていたのですが、
小学生になると本屋さんへいって好きな本を選んだり、新しい月刊雑誌を本屋さん
の店頭でもらって持ち帰ったりすることが歓びでした。本屋さんへゆくことが、何
となく一人前になったような気持にさせてくれるのです。
 『おおきなポケット』はぜひともご近所の本屋さんに予約注文をしていただい
て、月々お子さんが自分で取りにゆくようにしてください。本屋さんと親しくな
り、新刊本を手にして持ち帰り、自分で頁を開いて読むことも、本の文化を楽しむ
大事な仕方なのです。幼児期は絵本を与えられ、読んでもらう体験を心から楽しん
だのですが、そろそろ自分の世界に本を取りこんで、自身の生活のなかで自分流に
本を楽しむことを知るのも大切です。
 もちろん一年生や二年生でも、本を読んでもらうことは最高の歓びであることに
変わりはありません。しかしそれとともに自分で本とつきあう生活習慣を身につけ
ることは、将来の読書生活への大きな布石になります。
 自分の本箱を持つこと、自分で本屋さんに出かけていって本を手に入れること、
その際に自分でおもしろそうな本を見つけることも、子どもの読書には大切で、本
の文化へより一歩近づくことになります。
 日常の生活で、本屋さんへ気軽に出入りする習慣は、図書館を利用する習慣とと
もに、読書の楽しみを広げてくれます。人との出会いと同様に本との出会いは、子
どもの成長にとって欠くことのできぬ貴重な経験であり、力です。
 一年生になったお子さんに『おおきなポケット』をとおして、本屋さんへゆく楽
しみをぜひつくってやってください。

                            松居直

★小学1,2年生向き月刊誌『おおきなポケット』



松居直(まつい ただし)
児童文学家。京都生まれ。1951年同志社大学法学部卒業後、福音館書店の創業に参
画し、編集部長、社長、会長をへて、1997年より相談役、現在に至る。1956年月刊
物語絵本「こどものとも」を創刊し、編集長として赤羽末吉、長新太、堀内誠一、
安野光雅、加古里子、中川李枝子など、多くの絵本作家を世に出す。また、『もも
たろう』(1965年サンケイ児童出版文化賞受賞)『だいくとおにろく』や、陶淵明
の詩をもとにした『桃源郷ものがたり』など多数の絵本を執筆。著書は、『絵本と
は何か』『絵本の森へ』(日本エディタースクール出版部)、『絵本・ことばのよ
ろこび』『子どもの本・ことばといのち』(日本基督教団出版局)、『にほんご』
(共著、福音館書店)、『絵本の力』(共著、岩波書店)など多数。

★『ももたろう』 松居直 文/赤羽末吉 画

★『だいくとおにろく』 松居直 再話/赤羽末吉 画

★『こぶじいさま』 松居直 再話/赤羽末吉 画

★『ぴかくんめをまわす』 松居直 作/長新太 絵

★『桃源郷ものがたり』 松居直 文/蔡皋 絵

★『にほんご』 安野光雅・大岡信・谷川俊太郎・松居直 編


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《2》月刊誌最新号<5月号>のご案内
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☆月刊誌最新号<5月号>発売中です。

◇◆ こどものとも0.1.2.『こやぎが めえめえ』
                             田島征三 作                              ◇◆

  こやぎがめえめえないています。ちょうちょと遊んでぴょんぴょん跳ねて、そし
てお母さんのおっぱいをちゅうちゅう飲みます。

◇◆ こどものとも年少版  『もりのおふろ』
                           西村敏雄 作                                ◇◆

  山のてっぺんにお風呂がひとつ。ライオンがやってきて体を洗います。次々に
やってくる山の動物たち。最後は全員一緒にどぼーんとつかります。

◇◆ こどものとも年中向き 『だいすき』
                            飯野まき 作                               ◇◆

  山のふもとの農場で仲良く暮らす動物たち。動物たちの好きなものは、もちろん
食べ物。でも、もっと大好きなものは、さてなんでしょう。

◇◆ こどものとも 『くさはらのはら しぶゆきさんよん』
                    池谷陽子 作                                       ◇◆

  まあちゃんがテーブルの下でひとりで遊んでいると次々に動物たちがやってき
て、あたりは一面の野原に変わります。

◇◆ ちいさなかがくのとも 『ぴょーぴょー くるかな』
                            叶内拓哉 文/荒川暢 絵                    ◇◆

  お母さんと散歩。林の中から「ぴょーぴょーぴょー」と、ふしぎな声が聞こえま
す。そして突然、目の前に声の主があらわれます…。

◇◆ かがくのとも 『たけのこほり』
                    浜田桂子 作                                       ◇◆

  風薫る5月。それは竹の子の季節です。竹の子を掘って、竹の子ごはんをつくり
ます。季節の香りと、旬の食べ物をじっくり味わってください。

◇◆ おおきなポケット 今月のポケット「10のはこ」
                      長谷川直子 作                                   ◇◆

  ビルや電車、いすや指人形にもなる、小さくてふしぎな10の箱の絵本(実際に作
れる付録つき)。ほかに楽しいお話が2篇。

◇◆ たくさんのふしぎ 『おじいの海』
                        濱井亜矢 写真・文                             ◇◆

  12歳で初めて漁に出てからすでに70年以上、沖縄の海で漁を続けてきた漁師の
“おじい”。おじいは、今日もたった一人で海に出ます。

◇◆ 母の友   特集「ウソ」                                            ◇◆

  私たちの暮らしと切っても切れない関係にある「ウソ」について、子どもとの関
わりを中心に楽しく考えます。
★こちらから「母の友」5月号の目次をご覧いただけます。


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《3》月刊誌編集部からこんにちは
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☆今月から毎月交代で、月刊誌の編集部から読者の皆様にむけたメッセージをお届
けします。今月は「こどものとも0.1.2.」と「こどものとも年少版」を編集してい
る、こどものとも第二編集部です。なお、“「母の友」編集室の窓から”は、これ
までどおり毎月、このコーナーに掲載します。

◇◆こどものとも第二編集部から◇◆

 メールマガジンを読んでくださっているみなさん、こんにちは。
 いつも赤ちゃんの絵本を楽しんでくださいましてありがとうございます。
 私たち「こどものとも第二」編集部は、月刊「こどものとも0.1.2.」と「こども
のとも年少版」の2誌を5人で編集しています。20代から60代の編集者が集まって
(女4人と男1人)、赤ちゃんの絵本はむずかしいわねえ、赤ちゃんって何をかん
がえているかわからないなあ、でも、赤ちゃんがニッコリしてくれたらこんなに嬉
しいことはないね、と言いながら楽しんでいます。いまは7月号の印刷チェック
と、8月号の原画が手にはいったところ。もう少しで9月号の原画も入ります。は
じめて原稿をいただいたときと、原画を手にしたときは、どきどき、わくわくする
時間です。
 毎月、楽しく、愉快で、びっくりさせる絵本をお届けします。赤ちゃんの絵本で
すから、まず赤ちゃんに喜んでもらわないといけませんが、作っているのは大人の
作家や画家、担当している編集者も大人です。大人が見ても見応えのある赤ちゃん
の絵本を届けていきたいと、いつも思っています。ただ可愛らしい、甘ったるいだ
けの絵本じゃなくてね。だから、赤ちゃんに縁のない方もどうぞご覧ください。
バックナンバーも手にはいりますし。
 これからもよろしくお願いします。


◇◆「母の友」編集室の窓から◇◆

 『はじめてのおつかい』『あさえとちいさないもうと』などの作品で親しまれて
いる林明子さんの絵本『こんとあき』は、小さな女の子、あきと、お世話係のぬい
ぐるみ、きつねのこんとのお話。電車に乗って、はるばるおばあちゃんを訪ねてい
くあきを、かいがいしく助ける健気なこんを見ていると、本当にこんな友達がいた
らなとだれでも思うことでしょう。
 この絵本には、初めと終わりに、そのこんの型紙がデザインされているのにお気
づきですか? 作者の林さんは絵本を描くときは、いつもモデルを使用しますが、
これは、林さん自らが作ったこんの型紙なのです。これに手を加え、詳しい説明を
つけて、どなたにでも絵本とそっくりのこんができるように、本誌に掲載したのが
7年前のこと。今も、絵本を見た方から作り方についてのお問い合わせが絶えない
ため、今月号(5月号)に再録いたしました。7年前も、たくさんの方がそれぞれ
のこんを作ってくださいました。あなたもどうぞ、挑戦してみてください。きっと
お子さんの宝物になるでしょう。
 今回、新たに撮りおろした、まるで絵本のシーンさながらに“闊歩(かっぽ)す
る”こんの写真も、お楽しみに。

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《4》話題の新刊『魔女の宅急便 その4』の著者角野栄子さんのエッセイ
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十七才の夏の空

 魔女のキキが生まれたのはぺらぺらの紙にかかれた絵からでした。それを見たと
き、なんだか面白いことしそうな魔女に見えたのです。そう思ったとたんぺらぺら
の魔女は動きだし、私のそばに立っていました。
 「あんた、どんな名前がいい?」
 私が聞くと、それはあなたが決めることでしょとでもいうようにだまっていま
す。そう、名前がなければ、自分の考えなんてあるわけはないですよね。それでい
ろいろ考えて、キキという名前にしました。すると彼女は仲間の猫、ジジと元気に
動き回り、自分の世界をどんどん広げていきました。あれよ、あれよという間で
す。もうちょっと小さな子でいてよ、とわたしは追いかけました。でもキキはキキ
らしいやりかたで、楽しんだり、悩んだりしながら年を重ねていきました。
 そして今、キキは十七才になりました。もう大人です。でも心のなかではどう大
人という身分を受け入れたらいいかわからないのです。人を愛したら、きっと目が
まわるような喜びがあるとキキはおもっていました。でも恋って、なんておもうよ
うにいかないものなのでしょう。子供の頃は想像の世界と現実の世界はすぐそばに
ありました。いつでも行ったり来たりして、なにごとも生き生きとした目でみるこ
とができました。でも大人になると、二つの世界は次第に離れていきます。そし
て、世の中の決まりというようなものが、姿をあらわします。また相手にもそれを
おしつけようとします。
 「どうして私の気持ち、わかってもらえないの」
 不満がいっぱいです。不安もいっぱいです。キキはどこに足をおいたらちゃんと
立てるのかわからなくなってしまったのです。
 「トンボさんはどう思うかしら・・・」
 「キキのなかにはトンボさん回りという道ができちゃったんだね」
 ジジにもこんなことをいわれます。
 「当たり前でしょ。だって大好きなんですもの」
 キキはこう答えるのでした。果たしてあたりまえなのでしょうか。
 そんなキキにちいさな男の子がいいました。
 「大人はね、一人でいくんだよ」
 いったいどこにいくのでしょう。行く先にはなにがあるのでしょう。「魔女の宅
急便 その4 キキの恋」でもキキはいろいろな人と出会います。

 森のそばでひとり宿屋をする女性。
 昔女優さんだったというおばあさん。
 砂漠から来た婦人。
 力のかぎり光を描ききった青年。
 一人山に入るとんぼさん。
 思い出を作りつづける母。
 小さな恋の主人公たち、などなど。

 だれにも十七才という時があります。今、まさにそのときにある人、これから迎
えようとしている人、もう過ぎてしまった人、それぞれの思いを持ちながら、キキ
の十七才と出会ってください。物語は晴れ渡った夏の空から始まります。

                                                        角野栄子

★『魔女の宅急便 その4-キキの恋』 角野栄子作/佐竹美保画


★「みんなの人気者」に「魔女の宅急便」のコーナーができました。


角野栄子(かどのえいこ)
東京生まれ。1960年ブラジルに出かけ2年間滞在。1970年頃より絵本、童話の創作
をはじめた。著書に『ネッシーのおむこさん』(金の星社)、『かいじゅうトゲト
ゲ』『魔女からの手紙』『アッチ・コッチ・ソッチの小さなおばけ』シリーズ(以
上ポプラ社)、『ハナさんのおきゃくさま』(福音館書店)などがある。『ズボン
船長さんの話』(福音館書店)で旺文社児童文学賞、『おおどろぼうブラブラ氏』
(講談社)でサンケイ児童出版文化賞大賞、『魔女の宅急便』(福音館書店)で野
間児童文芸賞、小学館文学賞、JBBYオナーリスト文学作品賞を受賞、1984年に
は路傍の石文学賞を受賞している。鎌倉在住。


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《5》4月の新刊のご案内
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≪4月6日(火)配本≫
★『文庫版 カマキリと月-南アフリカの八つのお話』
    マーグリート・ポーランド 作/リー・ヴォイト 画/さくまゆみこ 訳

◎南アに古くから住む人々の世界観をよりどころに創作された8つのお話。豊かな
自然の中に展開する、動物たちの生き生きした暮らしや冒険。

★『文庫版 フクロウ物語』
    モーリー・バケット 作/松浦久子 訳/岩本久則 画

◎「野生動物リハビリセンター」に連れてこられたモリフクロウに、一家はすっか
りとりこになってしまうのだが……。感動の動物物語。

≪4月7日(水)配本≫
★『ヘンリー いえをたてる』
    D.B.ジョンソン 文・絵/今泉吉晴 訳

◎ソローの『森の生活』の一節に着想をえて、自分にぴったりの家づくりを通して
「いまを楽しく生きる」すばらしさを描いた絵本。

★『魔女のこねこゴブリーノ』
    アーシュラ・ウィリアムズ 作/中川千尋 訳/平出衛 絵

◎台所ねこになりたいゴブリーノは、理想の家を探す旅に出ます。波乱万丈で夢
いっぱいの冒険物語。

★『へんてこ へんてこ』
    小野かおる 文・絵

◎れんこんは宇宙船、新聞の天気予報欄はビルディング……見慣れた素材から生ま
れたへんてこ世界を歩けば、美術が身近に思えてきます。(新シリーズ「びじゅつ
のゆうえんち」)

★『まるをさがして』
    大月ヒロ子 構成・文

◎モダンアートに描かれた、さまざまなまる。赤、黄、黒、紫――使う色や筆づか
いによって、まるはまったく違う表情を見せます。リズミカルな言葉とともに、ま
るの百面相をお楽しみください。(新シリーズ「びじゅつのゆうえんち」)

≪4月14日(水)配本≫
★『土星の輪』
    榊原廣之 作

◎2031年、「土星の輪爆破計画」に参加した宇宙飛行士が目にした、信じられない
光景。衛星の住人たちに迫る危機を彼は回避できるか!?

≪4月21日(水)配本≫
★『そらとぶ こくばん』
    ねじめ正一 作/山口マオ 絵

◎夜中に教室を抜け出した黒板が、王様の食卓になろうと、お城をめざして空を飛
んでいきますが…。スピード感あふれる愉快な絵童話。

★『てんきよほう かぞえうた』
    岸田衿子 作/柚木沙弥郎 絵

◎日頃身近な天気予報を素材にした、楽しいかぞえうたの絵本。だれでもすぐに覚
えて口ずさむことでしょう。

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《6》新シリーズ「びじゅつのゆうえんち」のご案内
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☆幼児から大人まで美術との出会いを楽しむことのできる新シリーズ「びじゅつの
ゆうえんち」が、刊行を開始しました。
  何事にもとらわれない幼い時期にこそ、たくさんの美術に出会い、その豊かさに
ふれてほしい。そんな思いから、生まれたシリーズです。
  くわしくは次の特集ページをご覧ください。

★びじゅつとふれあう新シリーズ「びじゅつのゆうえんち」 


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《7》書籍編集部おすすめの今月の本
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☆今月より、編集部おすすめの本を、絵本・童話・科学書の編集部からそれぞれ1
冊ずつ、ご紹介させていただくことになりました。本を選ぶときの参考になさって
ください。

◎絵本編集部おすすめの今月の本 『ラチとらいおん』
 世界中で一番よわむし(ちょっと大げさですが)の男の子、ラチが、ぽけっとに
はいるくらい小さな赤いらいおんと出会い、だんだん勇敢になっていきます。シン
プルで躍動感のある絵がとにかく魅力的。この黒い表紙の小さな絵本が、どれだけ
たくさんの子どもたちを楽しませ、元気づけてきたことでしょう。作者のマレー
ク・ベロニカさんは、ハンガリーのブダペスト在住。おおらかで、愉快な女性で
す。『ボリボン』に続き、次の作品も準備中です。お楽しみに。

★『ラチとらいおん』 マレーク・ベロニカ 文・絵/徳永康元 訳


◎童話編集部おすすめの今月の本 『ソフィアの白いばら』
 ブルガリアの昔話の翻訳家、八百板さんが福島弁なまりで語る留学生時代の思い
出話はすこぶるおかしかった。言葉が不自由な中でのいろいろな失敗談に笑い転げ
ていたが、いただいた原稿はシリアスだった。ベトナム戦争や民族独立運動にゆれ
る1970年代、祖国の複雑な事情を背負った留学生たちとともに、高校生にしか見え
ない小柄な彼女が精一杯生きていく。とりわけベトナム人留学生との出会い、そし
て悲劇的な別れは衝撃的だ。

★『ソフィアの白いばら』 八百板洋子 作


◎科学書編集部おすすめの今月の本 『自然図鑑』
 春になりました! 身も心も軽やかに野や山に出かけるシーズンです。そんなと
きに最適なハンドブックが『自然図鑑』。昆虫から鳥類、魚類、植物まで、あらゆ
る場所の、あらゆる生物を対象に、それぞれの生物に出会うための方法と、観察す
るための方法が紹介されています。松岡達英さんのキチッとしたイラストも、心を
野山に誘います。

★『自然図鑑-動物・植物を知るために』 さとうち藍 文/松岡達英 絵



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