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  ★あのねメール通信~福音館書店メールマガジン2006年11月1日 Vol.60  ★
              

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         ◆◇◆  CONTENTS  ◆◇◆

《1》 連載:絵本 一方的思い入れのよろこび 8  片山健
《2》 月刊誌最新号<12月号>のご案内
《3》 月刊誌編集部からこんにちは
《4》 話題の新刊『ねぎぼうずのあさたろう』の著者、飯野和好さんのエッセイ
《5》 11月の新刊のご案内
《6》 書籍編集部だより
《7》 回顧展のお知らせ


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《1》連載:絵本 一方的思い入れのよろこび 8  片山健
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◎『まがれば まがりみち』井上洋介 作

 昔、私は休息を職業とする野心家だった。恐れ多くもみずから「休息を職業とす
る野心家」を僭称していたのだ。僭称していたといっても誰にもそんなことをいっ
たことはない。自分の心の中だけで。
 たしかカッコよく貧乏しながら絵描きになるはずが、何もする気にならず、怠惰
とそれにともなう不安から逃避するように、気がつけば下宿のまわりだけでなく都
内の裏通りをひたすら歩きまわり、日が暮れて下宿に戻って今日一日の私を排出し
ていたとでもいうほかない生活を送っていた。当然いつも金が無く腹が空き、周囲
の人々に自分を説明できるはずがなかった。
 そんな或る日、偶然目にしたのが、ある雑誌に載っていた放浪のカナダ人写真家
の「休息を職業とする野心家」という肩書きだった。なんとココロオドル言い方。
私はすぐにこの言葉にとびついた。これだ、これさえあればもう大丈夫と。ずいぶ
んお手軽、創意に欠ける話で、むろん空腹の足しにはならなかったけど、やせこけ
た矜持を支えるだけならこれで十分だった。
 こうして私は相変わらず写生するでもなく街から街をうろつきまわり、それでも
いつの間にか感覚だけは研ぎすましたつもりの前傾姿勢、目は街の一瞬の奇蹟も見
逃さないつもりで素早く上下左右に動かしながら歩いていたので目つきが悪くなり、
曲がり道を曲がると私服が出て私を空き巣狙いや下着ドロボーときめつけて、なか
なか放してくれなかった。
 その頃、いやそれよりずーっと前から井上洋介さんは歩いていた。しかも後ろめ
たい逃避なんかではなく、飢えの記憶、高度成長日本への怒り、悲しみ、何よりも
満々たる意欲で全身を膨らませ巨人となって東京中の街から街を歩きまわっていた
のだ。でも心やさしい巨人は街を風景を踏みにじるような歩き方はしなかった。そ
っとそっと歩きまわったのだ。その姿は例えば森に住むゴリラやオランウータンが、
かすかに枝や葉をゆらすだけで森を傷つけることなく移動してゆく姿に似てとても
やさしい。
 巨人は歩きに歩き気に入った風景に出会うと、何度も何度もその風景に通いつめ
た。通いつめてついに風景に脱帽しながら、風景の中に住む人々に脱帽しながらス
ケッチブックに鉛筆を走らせると静かに一礼して立ち去るのだった。その姿は例え
ば森に住むゴリラやオランウータンが優雅で繊細な手つきで木の実や葉っぱを食べ
ながら、ひっそりと森の奥へ消えてゆくのと似ている。
 そうか、巨人は人知れず風景を食べながら歩いていたのだ。そして私が大好きな
井上さんの『東京百画府』や『橋を渡るは』をはじめとする版画による東京下町風
景の数々は、すべてその巨人のおおらかなウンコだったのだ。だからこそ隅田川に
かかる千住大橋も永代橋も川を行き来する船も高速道路を走る自動車も自転車も人
も鉄塔も煙突だらけの赤錆びた工場もコンクリの固まりも、まるで1才児だった息
子が喜々として、かつ大まじめにオマルに生み落としたウンコのように私にいとお
しさと快感と喜びをもたらし、やせっぽっちの私につきることなく栄養を与え続け
てくれたのだ。
 『まがればまがりみち』は、その巨人が途方もなく長かった街歩きの年月に拾い
集めたとっておきの宝物を、曲がり道を曲がる子どもの先にそっと隠しておいて、
驚かせたり喜ばせたりして遊んでいるのである。私にはその驚いて右手や左足をピ
ョンとはね上げている子どもの後ろ姿のそのまた後に、目には見えない心やさしい
巨人の後ろ姿が見える。

★『まがれば まがりみち』
  井上洋介 作 定価840円


*『東京百画府』(京都書院)、『橋を渡るは』(架空社)は、井上洋介さんの魅
力いっぱいの画集ですので、一見をお薦めします。ただし『東京百画府』は入手困
難になっています。

片山健(かたやま けん)
1940年生まれ。絵本作家として多数の絵本を制作しています。主なものに『どんど
んどんどん』(文研出版)、『大きい川小さい川』(ほるぷ出版)、『でんでんだ
いこいのち』(今江祥智 文、童心社)、『きつねのテスト』(小沢正 文、ビリケ
ン出版)、『おやすみなさいコッコさん』『おなかのすくさんぽ』『タンゲくん』
(以上、福音館書店)などがあり、単行本として『わたしの遠足日記』(晶文社)
があり、画集には『いる子ども』(パルコ出版)などがあります。


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《2》月刊誌最新号<12月号>のご案内
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☆月刊誌最新号<12月号>は、もうすぐ発売になります。

◇◆こどものとも0.1.2.『すべりだい』
              おおの麻里 作 定価410円          ◇◆

すべりだいをすべってきたのは、だあれ? くまさんです。次にすべってきたのは、
ぶたさん。しまうまさんも、すべってきましたよ。

◇◆こどものとも年少版『てこてこ てこてこ はりねずみ』
            田島征三 作 定価380円            ◇◆

てこてこ、てこてこ、はりねずみが夜のお散歩にでかけます。うさぎやくまに出会
ったあと、背後からきつねが忍び寄ってきて……。

◇◆こどものとも年中向き『しはつでんしゃ』
             石橋真樹子 作 定価380円          ◇◆

冬の日曜日、まだ真っ暗な時間に家をでた男の子とお父さん。北海道に引っ越す友
だちを見送りに、始発電車で飛行場にいくのです。

◇◆こどものとも『クリスマスのちいさなおくりもの』
        アトリー 作/上條由美子 訳/山内ふじ江 絵 定価410円 ◇◆

住んでいる家のクリスマスの準備ができていないことを心配したねことねずみは、
急いでケーキを焼いたり、飾りつけをはじめます。

◇◆ちいさなかがくのとも『だれのあしあと?』
             八百板洋子 文/かつやかおり 絵 定価380円  ◇◆

雪だるまにのせたりんごが、誰かにかじられていました。雪の上にはなぞの足跡が
ついています。女の子が足跡をたどっていくと……。

◇◆かがくのとも『ふみばあちゃんのほしがき』
         浜田桂子 作 定価410円               ◇◆

初冬の山々は朱色に染まります。よく見ると縄につるした干し柿です。柿取りには
じまって、干し柿ができるまでを丹念に描きます。

◇◆おおきなポケット かがくのポケット「かきかきしんぶん」
                    藤本ともひこ 作 定価770円  ◇◆

みんないっしょにかきかきしましょう。読者が描きこんで、はじめて完成する「か
きかきしんぶん」は、室内あそびに最適です。他に、たのしい物語が2編。

◇◆たくさんのふしぎ『海べをはしる人車鉄道』
           横溝英一 文・絵 定価700円           ◇◆

蒸気機関車が走る時代、その海辺の道には、人が押して走る鉄道があった。のんび
りごとごと、海辺の交通、いまむかし。

◇◆母の友 特集「どうしてこんなに片づかないの」 定価530円      ◇◆

物があふれて使いにくい我が家。整理下手? 家が狭い? いえ、それにはわけがあ
ります。あきらめる前に住まいと暮らしを見直そう。

★こちらから「母の友」12月号の目次をご覧いただけます。



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《3》月刊誌編集部からこんにちは
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☆毎月交代で、月刊誌の編集部から読者の皆様にむけたメッセージをお届けしてい
ます。今月は「こどものとも第1」編集部です。“「母の友」編集室の窓から”も、
毎月、このコーナーに掲載します。

◇◆こどものとも第1編集部から◇◆

 もう11月。いよいよ来年度の1年分のラインナップを全国の営業の方たちにお
知らせする時期になりました。さて来年度は、どんな絵本が生まれるのでしょう。
「こどものとも」と「こどものとも年中向き」あわせて24冊の新しい顔ぶれが決
まります。
 ここ数年、大事にあたため、すすめてきた企画の中から、春はこんな絵本がいい
かな、これはぜったい冬に出したい、再来年の春は、年長さんたちは小学生になる
から、こんなお話がいいかな、などとあれこれ考えてラインナップを決めるのです。
 日本、世界の昔話、身近な題材のお話、ナンセンス、冒険、ファンタジー、乗り
物などの絵本が、バランスよく、子どもたちに届けられるかどうかも、ラインナッ
プを決める場合にとても大切なことです。今年も毎月楽しみに待っていてくれる子
どもたちの期待に応えられるようなバラエティーに富んだ内容がそろいました。
 さて、今は2月号の校正の時期。「こどものとも」は「やまんばのむすめ まゆ」
のシリーズの4冊目『まゆとうりんこ』が印刷の1回目があがっています。元気で
怪力のまゆがうりんこのお母さんになる楽しくて愛らしいお話です。この段階で画
家の降矢ななさんに色についての指示をしていただきたいので、在住のスロヴァキ
アに宅急便でお送りして、お返事を待っているところです。
 「年中向き」は日本在住のスリランカの方の初めての絵本『パンダさんとゾウ』
です。小さいころから絵が大好きだったというプンニャさんが、ていねいにゾウや
町を描いていて魅力的な絵本になりました。今は文字の色を青くしようが茶色くし
ようかと編集部とプンニャさんが相談中です。来年の初めには出版されますのでど
ちらもどうぞ楽しみに待っていてください


★こちらから「こどものとも」をご覧いただけます。


★こちらから「こどものとも年中向き」をご覧いただけます。



◇◆「母の友」編集室の窓から◇◆

 気がつけば、今年ももう残りわずか。そろそろ大掃除のことを考える季節になり
ました。大掃除といえば、まずは散らかっている部屋の片づけから。
 片づけても片づけても散らかってしまう、どうしてこんなに物が増えてしまうの
かしら……それは大掃除でなくても、今の住まいをよくしたいと考えるとき、まず
こぼれるつぶやきです。今月の特集「どうしてこんなに片づかないの」は、そんな
素朴な疑問を、日本人の暮らし方や集合住宅の間取りの問題点などから解き明かし
ます。片づけ下手なんだわ、と落ち込んだり、今の間取りは変えようがないもの、
とあきらめる前に、ぜひご一読を。気持ちが楽になるばかりか、自らの住まいを変
えていく勇気もわいてくるかもしれません。
 また、巻末付録には12月のパーティーシーズンにぴったりの「ロズさんのぬり
え」を。連載漫画「三匹、おうちにいる」でおなじみの、玖保キリコさんから届い
たイギリスで流行中の新しいタイプのぬり絵レポートを片手に、親子で独創的なぬ
り絵で遊んではいかがでしょう。
 「絵本作家のアトリエ」は、島根県津和野の美術館に「旅の絵本」シリーズで人
気の安野光雅さんを訪ねます。ご自身のアトリエを再現した部屋など、見所満載で
す!

★こちらから「母の友」12月号の目次をご覧いただけます。



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《4》話題の新刊『ねぎぼうずのあさたろう』の著者、飯野和好さんのエッセイ
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   旅人の世界は子どもの頃からのあこがれ
                           飯野和好

 「ねぎぼうずのあさたろう」を持ち込んでなんとか見てもらい、出版させてもら
って、かれこれ7年。現在、その6までシリーズが続いている。自分で作って驚い
てはと思うが、作品と自分との縁の不思議を強く感じる今日この頃である。
 旅から旅への渡り鳥、旅人の世界は子どもの頃からのあこがれで、自分がすると
いうより、映画で観る、芝居で観る、見せ物小屋の怪しさに魅入る。
 何処か遠くからやってきて、また何処かへ行ってしまう。そんな非日常的異邦人
へのおぼろげな、陶酔へのあこがれとでもいうのだろうか、とにかく、風の吹くま
ま、気の向くまま、そんな登場人物にひかれたのはまちがいない。
 今まで絵本の世界にない、チャンバラ絵本をつくろうと思った時に、すぐに浮か
んだのが、街道をゆく主人公(旅人)であった。「ねえ、なんで旅してんですか?」
「へん、そんなことぁ、流れる雲にでも聞いておくれ」と、てくてく歩くその姿。
そうだ、人間でなく、あの畑にぼんやり並んで立っている、ねぎぼうずにしようと
思いついた。あのねぎぼうずに三度笠をかぶせ、旅人の格好させたら面白いぞ、と。
 もともと農家育ちで、山育ちの私ですから、畑のものは皆得意です。富士をバッ
クに東海道を西へ。と、出るはあの節、ご存じ2代目広沢虎造の「旅ゆけば――」
の浪曲と決まり。早速テープを買ってきて、うーうー唸りながらこしらえたのが、
痛快チャンバラ浪曲絵本『ねぎぼうずのあさたろう』だ。へんてこな絵本が出来ち
ゃったぞ。そういえば、子どもの頃、よくチャンバラごっこやったなあ。
 そんなこんなで、今は絵本の中でチャンバラごっこ。夢中になって面白いセリフ
を考え、いかにも悪いぞという悪役を登場させ、あさたろう得意のねぎじるぴゅる
るるるっと飛ばして、やっつけるのだ。昔、『瞼の母』という映画で観た、「おっ
かさ――ん、おっかさ――ん」と、主人公の番場の忠太郎が、心で叫ぶ感動の物語。
いいなあ、ああいうのにしよう!と。絵本の中で「おっかさ――ん」と叫ぼうと話
をつくりだした。
 ま、若い人たちには、なにがなんだか解らないでしょうが、いいんです。自分の
生きてきた時代、子どもの頃の遊びや、親たちの暮らし、そして当時の娯楽、マン
ガや絵本、童話など、自分の中に染み込んだものを、絵本という形の中で表現でき
る喜びは、こんなに気持の高ぶるものはありません。
 そして、へえー、こういう遊び方もあるんだ。作り方もあるんだ。こういう面白
い時代ものもあるんだと、ちょっと関心を向けてくだされば幸せなのであります。
新作『ねぎぼうずのあさたろう その6』は、東海道は岡崎、八丁村の味噌とねぎ
じるの出会い。
 そして、お待たせしました。『あさたろう 東海道五十三次すごろく』出ます。
 すみからすみまで、ずずずず―――っと、よろしくおん願いいたします。
                                 チョン!


★『ねぎぼうずのあさたろう その6―みそだまのでんごろうのわるだくみ』
  飯野和好 作 定価1155円


★『あさたろう 東海道五十三次すごろく』
  飯野和好 作 定価550円


飯野和好(いいの・かずよし)
1947年埼玉県秩父郡に生まれる。絵本作家・イラストレーター。東京デザイナー学
院卒。絵本には、『ハのハの小天狗』(ほるぷ出版)、『妖怪図鑑』(常光徹 文、
童心社)、『むかでのいしゃむかえ』『ドン・ローロのつぼ』(以上、福音館書店)
などがあり、『ねぎぼうずのあさたろう その1』(福音館書店)で、小学館児童
出版文化賞を受賞した。詩集の挿絵には『譚詩集』(山本太郎 詩、ライクウオー
ター)などがある。東京都在住。


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《5》11月の新刊のご案内
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《11月1日(水)出荷開始》
★『もりのてがみ』
  片山令子 作/片山健 絵 定価840円

寒い冬の日、ひろこさんは、森の動物や小鳥やもみの木に手紙を書きます。手紙を
書く楽しさと、はるを待つ喜びに溢れた絵本。

《11月8日(水)出荷開始》
★『ねぎぼうずのあさたろう その6』
  飯野和好 作・絵 定価1155円

東海道岡崎近くの八丁村が舞台。乗っ取り屋のでんごろうは味噌姿、子分は大豆。
勇気のネギ汁を武器に、悪人連中を一刀両断。

★『チンチン電車が走ってた』
  菅原治子 作/吉井爽子 画 定価1470円

「はる子」5歳から15歳までの話。時代は戦争の最中、学童疎開、家族の疎開を
経験し、はる子は大人の生活に触れながら、成長していく。

《11月15日(水)出荷開始》
★『旅の絵本II(改訂版)』
  安野光雅 作 定価1470円


《11月22日(水)出荷開始》
★『料理図鑑』
  おちとよこ 文/平野恵理子 絵 定価1680円

ちょっとした知恵とコツで、料理はおもしろくなる!小学生から大学生、「料理が
はじめて」「料理が苦手」というおとなにも心強い一冊。

★『たそかれ』
  朽木祥 作/山内ふじ江 訳 定価1575円

『かはたれ』の続編。河童の八寸はふたたび人間界にでかけ、高貴な血筋の河童、
不知を、麻の協力を得て、河童界に連れ戻そうとするが…。


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《6》書籍編集部だより
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☆絵本・童話・科学書の編集部から毎月交代で読者の皆様にむけたメッセージをお
届けします。今月は童話編集部です。

◎童話編集部から

 福音館文庫が100冊をこえました。このところ、ちょっと変わった作品を文庫に
したのですが、メルマガ読者のみなさんは気がつきましたか。過去にほかの出版社
で出ていて、今は絶版になっている作品を文庫化したのです。候補作については、
社員の方や、図書館員の方々に協力してもらいました。なくしてしまった大事な本
を買おうとしたら絶版になっていて口惜しい思いをしたこと、ありませんか? い
い作品なのになんで絶版なんかに、という本を復刊するのも、文庫の大事な使命だ
と思います。
 そういうわけで『レクトロ物語』などの文庫が登場しました。『この湖にボート
禁止』なんかは、たまたま来社していた図書館員の方々がすごく喜んでくれて、ひ
そかにほくそえんでおりました。こういう古い作品は原書も絶版になっている場合
もあって、なかなか苦労させられましたが、ちょっと自慢させていただくと、原書
の初版本を古書店で買い入れて挿絵を製版するなどしましたから、福音館文庫版は、
挿絵がたいへんきれいです。翻訳も、古いと思われるものは、新訳としました。懐
かしい本にもう一度会えるかもしれませんよ。
 復刊本のほかに『パディントン街へ行く』は久しぶりのシリーズ新刊で、文庫で
は初めての訳しおろしです。これからも福音館文庫はやりますぞ。

★『レクトロ物語』
  チムニク 作/上田真而子 訳 定価788円


★『この湖にボート禁止』
  トリーズ 作/多賀京子 訳/ケネディ 画 定価788円


★『ぼくと原始人ステッグ』
  キング 作/上條由美子 訳/アーディゾーニ 画 定価735円


★『キルディー小屋のアライグマ』
  モンゴメリ 作/松永ふみ子 訳/クーニー 画 定価683円


★『積みすぎた箱舟』
  ダレル 作/羽田節子 訳/バウアー 画 定価788円


★『パディントン街へ行く』
  ボンド 作/田中琢治・松岡享子 訳/フォートナム 画 定価630円


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《7》回顧展のお知らせ
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<回顧展>
大竹伸朗 全景 1955-2006
会期:2006年10月14日~12月24日
会場:東京都現代美術館(MOT) 東京都江東区三好4-1-1
開催時間:10:00~18:00
入場料:一般 1,400(1,260)円、学生 1,100(990)円、
    中高校生・65歳以上 700(630)円、小学生以下無料
    ( )内は、20名以上の団体料金
お問い合わせ:東京都現代美術館(MOT)
       Tel  03-5777-8600(ハローダイヤル)、03-5245-4111(代表)
       大竹伸朗全景公式URL:http://shinroohtake.jp
*現代美術の騎手・大竹伸朗の大回顧展。日本人で初めて3フロアーを使っての展
示。『ジャリおじさん』(福音館書店)の原画も、全点公開。


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