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 ★あのねメール通信~福音館書店メールマガジン2008年4月2日 Vol.77  ★
            

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         ◆◇◆  CONTENTS  ◆◇◆

《1》 連載:めくってうれしい絵本体験記(1) 飯野和好
《2》 月刊誌最新号<5月号>のご案内
《3》 月刊誌編集部からこんにちは
《4》 新刊:「つみきのえほん」の作者対談 長谷川摂子/田宮俊和
《5》 4月の新刊のご案内
《6》 書籍編集部だより
《7》 原画展のお知らせ


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《1》連載:めくってうれしい絵本体験記(1) 飯野和好
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・『トマトさん』田中清代 作

 こりゃまあ、すごいトマトさんの絵本ですね。表紙いっぱいに広がったという
か、ふくらんだ、まっ赤に熟れたトマトさん。ぷりんぷりんのぺたぺたのポトポ
トの、つんと突けばくるくると皮がはじけるほどの、陽に当たった美味しそうな
トマトさんです。
 私が子どものころ、農家だった生家の裏にもトマト畑がありました。ざるを持
って、よくもぎにいきました。むせるほどのつんとしたトマトの匂い。夏のじり
じりと焼けるような暑さのなか、まっ赤に光っているトマトは、ほんとうに美味
しかったなあ。すぐそばに、山から田に引いている水路があって、コンクリート
の小さな丸い穴からざぶざぶざぶざぶと冷たい水が流れでていた。水路には細長
い箱形のいったん水を見る所があって、冷たい水がいっぱいに溜まっていた。
 そこに、もいできたトマトをみっつ、よっつ、ぼちゃんと入れ、しばらく水遊
びがてらトマトを両手でかこって、その丸い水路の穴のなかへ押し込んで、手で
ふさぎ、間からざあざあ流れる冷たい水の感触を楽しみながら、そばをはってい
るアリンコや草むらのバッタをじっと眺めているのだ。いっしょの弟もランニン
グシャツを汗でべったりさせながら、まっ黒に日焼けした顔を笑わせて、ほんと
うにあのころの夏は、昭和の夏で、小津の映画か成瀬巳喜男の映画の少年のよう
に、歯をキラキラさせて笑っていたものだ。水のなかの手がかなり冷たくなって
きた。パッと手を引くと、ころんころんころんと水路の穴のなかからトマトが流
れでてくる。すっかり冷えている。私と弟は、それを手づかみし、むしゃむしゃ
食べるのである。あれがトマトの味だった。
 田中さんのトマトさんも、すごくいい。熟れたトマトさんが、真夏の畑の地面
に「どった」と落ちる。このトマトには顔(からだがお)があって、この顔(か
らだがお)がまた不気味でいい。そう、真夏に熟れたトマトは、不気味さを内包
して「どった」と落ちるのだ。薄皮をむいたような唇。中味がじゅっとでてくる
ような唇。ほとほといやになるほど、太陽の光を浴びたトマトさんは、目つきも
半端じゃなく、イッている。熟れたトマトの眼はこうなのだと納得する。
 虫たちも乾いた地面をはって、トマトさんのまわりに集まってくる。トマトさ
んを食べるのではなく、冷たい小川へ落としてやるために。仲間なのだ。七色に
光るトカゲが手助けにくる。アリンコやたくさんの虫たちが、そしてカメが協力
してトマトさんを小川へ落としてやるのだ。ごろりと動くトマトさんの顔(から
だがお)は、苦しんでいるのか、喜んでいるのか、深い味わいの表情だ。「じゃ
っぷーん!」と流れに入れたトマトさん。きっと熱い体でひんやりとした水のな
かで遊び、気持ちいいだろうなあ。たっぷり水浴びして、岸辺で仲間たちと昼寝
をするトマトさん。絵本を閉じて、私は、昭和のあの夏の日を思いだした。

★『トマトさん』
  田中清代 作 定価840円


※現在、田中清代絵本原画展が開催中です。詳しくは、
  《7》 原画展のお知らせ
 をご覧ください。

飯野和好(いいの かずよし)
絵本作家・イラストレーター。1947年、埼玉県秩父郡生まれ。おもな絵本に『知
らざあ言って聞かせやしょう』(ほるぷ出版)、『むかでのいしゃむかえ』『ね
ぎぼうずのあさたろう』シリーズ(以上、福音館書店)、おもな挿絵に『おもち
ゃ屋のクィロー』(福音館書店)、『小さなスズナ姫』シリーズ(偕成社)など
がある。絵本制作の他に、舞台美術やブルースハープの演奏でも活躍。


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《2》月刊誌最新号<5月号>のご案内
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☆月刊誌最新号<5月号>は、もうすぐ発売です。

◇◆こどものとも0.1.2.『らっこちゃん』
              MAYA MAXX 絵と文 定価410円   ◇◆

らっこちゃんは、すいすい泳いでぷかぷか浮いて、くるくる回って遊びます。ラ
ッコの天真爛漫な姿を力強く描いた作品です。

◇◆こどものとも年少版『にんじん だいこん ごぼう―日本の昔話より』
            植垣歩子 再話・絵 定価380円        ◇◆

昔は、にんじんも、だいこんも、ごぼうも白かった。じゃあ、今のような色にな
ったわけは? 昔話のもとにしたお話絵本。

◇◆こどものとも年中向き『チョウスケと とりのひな』
             劉郷英 作/張治清 絵 定価410円      ◇◆

こぐまのチョウスケは川で鳴いている鳥のひなを見つけます。お腹がすいて鳴い
ていると思い、蜂蜜をやりますが食べてくれません。

◇◆こどものとも『なおちゃんのハンカチ』
         林原玉枝 作/山内彩子 絵 定価410円        ◇◆

風で飛んでいったハンカチをめぐる、なおちゃんと野ねずみのやりとり。女の子
の成長をさわやかに描いたファンタジー絵本です。

◇◆ちいさなかがくのとも『はむはむ はなむぐり』
             ごんもりなつこ 作 定価380円       ◇◆

春の野原の花の上、じっと動かないハナムグリ。ほかの虫が心配して話しかけて
も知らんぷり……。もしかして眠っているのかな?

◇◆かがくのとも『せんたくばさみ なにしてあそぶ?』
         さとうゆみか 作/西山悦子 撮影 定価410円     ◇◆

色とりどりのせんたくばさみ。はさんでつなげて輪っかができた。こんなものま
で作れるの! 遊びと造形の絵本。

◇◆おおきなポケット かがくのポケット「みんな7さい!」
                    大橋慶子 作 定価770円   ◇◆

樹木に刻まれている年輪、それは動物にもできるのです。年輪を数えながら、成
長する喜びを感じましょう。他に楽しいお話2編。

◇◆たくさんのふしぎ『夜へ行こう』
           中野純 文/中里和人 写真 定価700円      ◇◆

夜は、昼間とはまったくちがう世界。闇の中は、はじめは怖いけれど、五感が研
ぎすまされてくると、ふしぎな安心感に包まれます。

◇◆母の友 特集「おねしょ、しちゃった!」 定価530円        ◇◆

子どもがおねしょをしてしまったとき、どう対応したらよいかは迷うところ。
「おねしょ博士」帆足英一さんがアドバイスします。

★こちらから「母の友」5月号の目次をご覧いただけます。



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《3》月刊誌編集部からこんにちは
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☆毎月交代で月刊誌の編集部から読者の皆様にむけたメッセージをお届けしてい
ます。今月は「こどものとも第2」編集部です。“「母の友」編集室の窓から”
も、毎月、このコーナーに掲載します。

◇◆こどものとも第2編集部から◇◆

 私たちこどものとも第2編集部では、「こどものとも0.1.2.」と「こどものと
も年少版」の2誌を作っています。今日は最新号の5月号をご紹介します。
 「0.1.2.」の『らっこちゃん』はMAYA MAXXさんの赤ちゃん絵本第2作目です。
「水の生き物で一番好きなのがラッコ」というMAYAさん。アメリカ、コニーアイ
ランドの水族館で出会ったラッコに一目惚れして、2時間釘付けになってしまっ
たそうです。そのときに「ラッコはただ、生きていることを楽しんでいる!」と
驚き、感動し、それがこの絵本を制作する原動力になったのです。天真爛漫に遊
ぶラッコの姿を見ていると、自然に肩の力が抜け、笑みがこぼれてきます。「な
んにも気にしなくていいんだ~」と思わせてくれる、大人も幸せになる絵本です。
もちろん、赤ちゃんも!
 それから、「年少版」の『にんじん だいこん ごぼう』は、作者の植垣歩子さ
んが子どものときに大好きだったという由来話がモチーフとなっています。どこ
となくレトロなインテリアの家に住むだいこんさんとにんじんさんとごぼうさん。
熱いお風呂に浸かりすぎたにんじんさんは真っ赤にのぼせてしまい、だいこんさ
んはちょうどいい湯加減で真っ白に体を洗い、ずぼらなごぼうさんはろくに体も
洗わずに真っ黒なまま。そんなシンプルなお話をベースにして、作者ならではの
遊び心をふんだんに取り入れた絵が魅力的です。3人の持ち物や仕草など、細か
いところまで注意して見てみてくださいね。読むたびに新たな発見が楽しめるこ
と間違いなし、です。

★こちらから「こどものとも0.1.2.」をご覧いただけます。


★こちらから「こどものとも年少版」をご覧いただけます。



◇◆「母の友」編集室の窓から◇◆

 おねしょの経験はありますか? はっと目を覚ましたときに、下着が濡れて、
布団も湿っているあの感じ……私には忘れがたい経験です。最近は、おねしょパ
ンツやおねしょシーツの普及で、子どもも親もそれほどいやな思いをしなくて済
みます。それでもお泊まり保育の前になると、だんだん心配になってくるようで
す。
 そこで今月号は、おねしょが体の発達とどう関係しているのかを特集しました。
お泊まり保育などの前になると、おねしょしている子の親が「子どもがいじめら
れたらどうしよう」と園に相談にくるそうです。現場の保育者によれば、子ども
は友だちのおねしょに対して、からかうような反応をしません。考えてみれば、
自分だってちょっと前までしていたのですから、友だちの気持ちも分かるのでし
ょう。大人が考えるよりも子どもはおおらかなようですね。
 さて、今月号は、昨年1年間連載した「KENPO TIMES 伊藤真さんに聞く」を1
冊にまとめ、付録として綴じ込みました。もう一度、伊藤真さんの言葉を味わっ
てみませんか。

★こちらから「母の友」5月号の目次をご覧いただけます。


★こちらから「母の友」のブログをご覧いただけます。



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《4》新刊:「つみきのえほん」の作者対談 長谷川摂子/田宮俊和
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   積み木と一緒に絵本をつくりました
                    長谷川摂子/田宮俊和

長谷川 この絵本の主人公は円筒形の積み木なんですが、手にとって名前をつけ
 たとたんに、それが動き出して、もうその自然さにびっくりしました。子ども
 の頃、菓子箱で部屋をつくって、紙人形でごっこ遊びしていたことがあったか
 ら、その頃の気持ちにすっと帰れたんです。ちょっとかしげると積み木が泣い
 たり、あわてたり。その表情に誘われて、お話が浮かぶんです。このストーリ
 ーは私一人でつくったんじゃなくて、積み木と一緒につくったように思えます。
 なんかこう、ありがとうってかんじですね。
田宮 子どもが積み木で遊ぶとき、横に並べると馬になったり、重ねるとビルに
 なったり、あるいはお母さんになったりしますよね。で、そうやって積み木と
 対話している風景を想像しながら絵づくりしようというのが、ぼくの最初のと
 らえ方でした。積み木を持っている子どもの手や、一緒に遊んでるお母さんの
 手が向こうに見えるような、あたたかい感じがでればいいかなと思っていまし
 た。かといって、子どもがつくるようなものをつくろうということではないん
 です。大人は、経験や知識を消化し、なにかを作りだしていくという意味での
 想像力を持っている。だからこそ大人には、自分の想像力で構成したものを子
 どもに伝える責任があるんじゃないかと思うんです。
長谷川 大人が本気で取り組んで、納得したものを出していくということでしょ
 うね。
田宮 一方で、子どもは持っている情報は少ないけれど、そこからかたちづくる
 夢みたいな世界は持っているし、その先、どう想像を広げていくかという可能
 性も持っている。だから大人は、想像を広げる入り口までは子どもを導いてい
 いんだけど、彼らがイメージしようというものをじゃましたり、変に入り込ん
 でしまってはいけないんですよね。
長谷川 『あかくんとまっかちゃん』に登場するジャングルジム、すごくきれい
 だなと思ったんだけど、こういうのをつくるときには、ここにはこの色ってプ
 ランニングして置いたんですか。
田宮 いや、まず感覚的に置いていくんです。あまり計算すると画一的になっち
 ゃうので。で、つくりながらバランスを見て、直します。
長谷川 それにしてもリグノ(この絵本で使用した積み木)って美しいわよね。
 絵本づくりの間、タンスの上に1セット置いてたんだけど、どんなふうに散ら
 かしてもきれいなの。この積み木の色や形や大きさのバランスが、常にたがい
 に緊密な関係にあるようにつくられているような気がしますね。
田宮 そう、穴の空いた立方体と、長短の円筒形、その3つのユニットで成り立
 っているんだけど、それだけで充分で、すべてを表現できるようなすごいとこ
 ろがありますね。目にとけこんでくる赤、青、黄、緑の4つの色と、3つのか
 たち。コンセプトがしっかりしているんです。子どもの手になじむ大きさとい
 うことも計算されている。これはぼくが若い頃から大好きな積み木なんです。
 絵本づくりをしながら、いい素材で、なにかをつくって、それだけで至福でし
 たね。
長谷川 そういう喜びは、きっと画面にあらわれてますよ。積み木って、この世
 界の造物主のようになれる遊びですね。目の前の積み木に魂をふきこんで、自
 分たちの力で世界を構成していく充実感を味わえるんですから。この絵本はい
 わば、そういう積み木遊びの醍醐味と直結している本だと思います。

★『ぼうしころころ―つみきのえほん1』
  長谷川摂子 文/田宮俊和 構成 定価1365円 


★『あかくんとまっかちゃん―つみきのえほん2』
  長谷川摂子 文/田宮俊和 構成 定価1365円 


長谷川摂子(はせがわ せつこ)
島根県出雲市生まれ。東京外国語大学フランス科卒。東京大学大学院哲学科中退。
絵本に『みず』『めっきらもっきら どおんどん』『きょだいな きょだいな』
(以上、福音館書店)、童話に『人形の旅立ち』(福音館書店)、評論に『子ど
もたちと絵本』(福音館書店)などがある。

田宮俊和(たみや としかず)
静岡市生まれ。桑沢デザイン研究所卒。広告代理店でアートディレクターとして、
自動車メーカー、流通、JRなどの広告に携わった後、独立。現在は、グラフィ
ックデザイナーとして主にブックデザイン、企業のVIなどの制作をおこなって
いる。


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《5》4月の新刊のご案内
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《4月16日(水)出荷開始》
★『まんげつダンス!』
  パット・ハッチンス 作・絵/なかがわちひろ 訳 定価1365円

満月の夜、ウマとブタとヒツジのお母さんたちはダンスを踊りますが、うまくい
きません。今度は子どもたちが踊りはじめます。


★『ぼうしころころ―つみきのえほん1』
  長谷川摂子 文/田宮俊和 構成 定価1365円 

カラフルな積み木たちが帽子をなくして大慌て。積んで、組んで、こわして。積
み木遊びの楽しさをたっぷり味わえる絵本。

★『あかくんとまっかちゃん―つみきのえほん2』
  長谷川摂子 文/田宮俊和 構成 定価1365円 

公園に出かけたあかくんと妹のまっかちゃん。シーソーで遊んで、それからかく
れんぼ。すると、不思議な生き物に出会いました。

★『森のすみか―モモンガ クルルの物語』
  さくらいともか 作 定価1785円 

クルルは、森の仲間たちと遊びながら、時に長老コヤバンやヒヅメから知恵をさ
ずけられ、一人前のモモンガに成長します。

《4月23日(水)出荷開始》
★『ててちゃん―おやこであそぼう わらべうた』
  土橋悦子 文/織茂恭子 絵 定価945円

これは、各地に伝わる「顔遊び」というわらべ唄を新たに構成した遊べる絵本で
す。子どもとスキンシップで楽しく遊びましょう。

★『じかきむしの ぶん』
  松竹いね子 作/堀川真 絵 定価840円

葉っぱに字を書く「字書き虫」が、卵から幼虫になり成虫になるまでを感動的に
描いた絵本。

★『てとてとてと て』
  浜田桂子 作 定価1575円

顔を洗う手、物をつかむ手、鉄棒を握る手、手拍子をとる手、手と手を握れば自
然と心と心がつながる。手がもつ不思議な世界を描きます。

★『ネコのドクター 小麦島の冒険』
  南部和也 作/さとうあや 絵 定価1575円

町の人たちの「ゆっくり症」の原因を解き明かすため、若き学者ネコ・ジョンが
小さな島に乗り込みます。そしておとずれる大ピンチ……!


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《6》書籍編集部だより
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☆絵本・童話・科学書の編集部から毎月交代で読者の皆様にむけたメッセージを
お届けします。今月は絵本編集部です。

◎絵本編集部から

 春です。いたるところで生命の息吹が感じられます。自然そのものに魂が宿っ
ていると実感できる、そんな季節かも知れません。
 さて、一昨年出版しました絵本『シマフクロウとサケ』に続いて、この度『セ
ミ神さまのお告げ』を刊行いたしました。さらに、5月には、『トーキナ・ト』
という絵本を出版いたします。この3冊の絵本は、それぞれアイヌ民族に伝わる
神謡や昔話をもとにしています。
 それにしても、なんと不思議で、面白く、深い世界なのでしょう。シマフクロ
ウの神さまとサケたち、セミ神になったおばあさん、フクロウの神さまの妹をさ
らっていく魔物……。どのお話も、子どもたちの(そして大人の)心の奥にまで
届く力をもっています。
 アイヌの人々が伝えてきた世界観、自然観が、とにかく魅力的です。特に、動
物などの自然神を主人公として謡われるカムイユカラの神話的な作品に触れると、
私たちの日常生活が生き生きとしてきます。
 このような企画が実現できたのは、宇梶静江さんという稀有な才能を持つアイ
ヌ出身の芸術家との出会いがあったからです。古い布と刺繍を組み合わせた古布
絵という独特の手法によってアイヌの世界を表現する宇梶さんの作品。その力を
得て、これまでになかったような絵本が出来上がりました。子どもたちにとって、
そして大人にとっても、心に響く大切な絵本となることと思います。
 
★『シマフクロウとサケ アイヌのカムイユカラ(神謡)より』
  宇梶静江 古布絵制作・再話 定価1260円


★『セミ神さまのお告げ アイヌの昔話より』
  宇梶静江 古布絵制作・再話 定価1365円


★『トーキナ・ト』(5月刊行予定)
  津島佑子 文/宇梶静江 刺繍/杉浦康平 構成 定価1680円


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《7》原画展のお知らせ
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ぐりとぐら ~森の中の絵本たち~
会期:2008年4月5日(土)~5月11日(日)
会場:マルチホール 箱根彫刻の森美術館 神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1121
問合せ先:TEL 0460-82-1161
休館日:無休
入場料:大人1600円(1400円)、大・高生1100円(1000円)、
    中・小学生800円(700円)
※( )内は、20名以上の団体料金。


田中清代絵本原画展
会期:2008年3月22日(土)~5月19日(月)
会場:小さな絵本美術館岡谷本館 岡谷市長地権現4-6-13
問合せ先:TEL 0266-28-9877
休館日:火曜日
入場料:一般700円、中・高生300円、小学生200円


えほんの絵の世界
会期:2008年4月12日(土)~6月29日(日)
会場:黒部市美術館 富山県黒部市堀切1035
問合せ先:TEL 0765-52-5011
休館日:月曜日
入場料:一般500円(400円)、高校・大学生400円(300円)、中学生以下無料
※( )内は、20名以上の団体料金。



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