ゆうべのおもちゃ

ゆうべのおもちゃ 10 顔面福笑い

もっと子どもと遊びたいのに、ついつい家事や仕事に追われてしまって……。そんな日々のすきま時間に、がんばらずに楽しめる手作りおもちゃを、毎月1つご紹介します。第10回は「顔面福笑い」です。

顔面福笑い


顔形に目鼻のパーツを並べるのではなく、自分の顔に貼りつけてしまう福笑いです。技術も台紙も目隠しも必要ない、というわけで、お正月の集まりにどうでしょう? なんと、飲み食いを中断することなく、大人も子どもも一緒に楽しめてしまうのです!

宴会テーブルの一角にペン、紙、はさみ、セロテープなどを出し、まずはパーツを作りましょう。目や口の絵を描いて、ひとつずつ切り抜き、接着面を表にしてくるりと巻いたテープを裏につけます。この段階で熱中するのは、たいていほろ酔い気分の大人組で、少女マンガ目やモンロー唇、切り紙ふう、菓子折りの詰め物利用など、いろんなタッチの顔パーツがたまっていきます。どんな顔に変身するか、選ぶのも楽しいので、たくさん作ってやります。

さて、できあがったパーツを顔につけるのですが、自分の顔につけるものだから、手元が見えないのは、普通の福笑いと同じこと。ちがうのは、パーツがずれていてもいなくても、笑えてしまうところです。酷ではありますが、星入り目をつけたからといって、アニメの主人公になれるわけではないのですよね。薄目をあければ、すき間から充分見えるので、鏡も出しておいてやりましょう。

「見て~見て~」と、最初はつけるだけで大はしゃぎの子ども組。そのうち衣装や小物も工夫しはじめ、ひげの「先生」と妙な生徒たちのごっこ遊びが始まりました。


堀内紅子(ほりうち・もみこ)
1965年、東京都生まれ。翻訳家。訳書に『ラバ通りの人びと』『三つのミント・キャンディー』『ソーグのひと夏』『わたしの世界一ひどいパパ』、絵を担当した絵本にくまとりすのおやつ(以上福音館書店)などがある。東京都在住。昨年、保育士の資格を取り、世田谷区の子育て支援拠点「おでかけひろば」で修行中。

※ 月刊絵本「かがくのとも」の折り込みふろく(2008年4月号から1年間連載)より転載。当時12歳の長男”ぴょん一くん”と3歳の長女”ぴょん子ちゃん”と一緒に楽しんだ手作りのおもちゃについて綴ったエッセイを、当時のままにお送りします。

2019.12.26

  • Twitter
  • Facebook
  • Line
  • 堀内 紅子

記事の中で紹介した本

関連記事