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リズムにのって数えてみよう! パンダの写真絵本『10ぱんだ』

リズムにのって数えてみよう! パンダの写真絵本


『10ぱんだ』

上野動物園のジャイアントパンダの赤ちゃんがシャンシャン(香香)と命名されました。子どもにも大人にもパンダは人気者。たれ目に見える黒い模様、大きな頭、ずんぐりした体型など、「かわいい」と感じる要素が多いパンダ。特に赤ちゃんパンダには、つい目が釘付けになってしまうのではないでしょうか。

『10ぱんだ』は、ネコの写真でも知られる岩合光昭さんの写真絵本です。この絵本の写真は、主に中国四川省のパンダ保護研究センターで撮影されましたが、一部、大変貴重な野生のパンダの写真もふくまれています。
岩合日出子さんによる、かぞえうたのようなほのぼのとした文も魅力です。
「らくらく きのぼり 1ぱんだ」、「のはらで のんびり 2ぱんだ」と、1から10まで、写真のパンダの姿とぴったり合っています。「ぶらんこ ゆらして 6ぱんだ」「たからさがしの 8ぱんだ」と、リズムにのって数えていくと、とても楽しい気持ちになってきます。小さい子どもたちは、パンダを指で押さえながら何度も楽しむことでしょう。



また、うしろにはパンダの知られざる生態についてのページがあります。パンダの前脚には、「6本目の指」といわれる突起があって、タケの枝を器用にはさんで持つことなど、パンダの秘密が写真とともにやさしく解説されています。

環境の変化や人間による乱獲で絶滅が危惧されているパンダですが、現在、中国の保護研究センターや世界各地の動物園で、繁殖を目指して飼育、展示がされています。
日本では、上野動物園のほかに、兵庫県の王子動物園、和歌山県のアドベンチャーワールドで飼育されていて、アドベンチャーワールドでは、2016年9月に赤ちゃんパンダ“結浜”(ゆいひん)が誕生しています。
上野動物園の赤ちゃんパンダ、シャンシャンも、すくすくと大きく育ちますように……。

2017.09.25

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