日々の絵本と読みもの

赤い落ち葉、黄色い落ち葉……きれいな落葉でお絵かきしよう!『おちばでおえかき』

おちばでおえかき

あ~きの夕日~に て~る山  も~み~じ
こ~いも うすい~も かずあるなかに

風が冷たくなってくると、気づいたら遠くの山々が赤、黄、オレンジに染まっていて驚くことがあります。さっそく、山へ紅葉狩りといきたいところですが、実は、身近な公園や林に行くだけでも、秋を見て、触れて、感じることができます。

絵本『おちばでおえかき』の主人公は小さななつめちゃんとおねえちゃん。
さあ、ふたりといっしょに、落ち葉でいっぱいの木の下を歩いてみましょう。

歩くと落ち葉は、シャクシャク。
まるでお話をしているみたいです。

色鮮やかな落ち葉に驚くふたりは、いっぱい落ち葉をひろっていきます。まっ赤な葉っぱ。黄色い葉っぱ。オレンジの葉っぱ……。
そうして、おねえちゃんは、落ち葉で赤いスカートを作ったり、なつめちゃんは、黄色いコートを作ったり……。

気づいたら、たくさんの落ち葉が風に吹かれて頭の上にふってきます。
見渡せば、あっちのモミジの木の下には落ち葉でできた赤い丸、こっちのイチョウの木の下には黄色い丸。
木が地面にお絵かきしたのかな? 
私も落ち葉でお絵かきしたい!


どのページもそこに落ち葉があるように感じられるほど、まるで本物のように描かれています。
実は、著者の野口満一月(のぐちみつき)さんは、様々な色の落ち葉を描くために、日本で古くから使われてきた岩絵具(天然の鉱石を砕いて作られた顔料)をふんだんに使用されました。たとえば扉のページやコナラの落ち葉の部分では、「朽ち葉色」「金茶色」「黄土」という顔料が使われています。この世のものとは思えない、まさに紅葉真っ盛りの鮮やかさです。

伝統文化を愛する作家が、秋の新しい遊びを提案してくれる絵本です。たくさんの木の実(どんぐりやトチの実など)も地面に転がっていますので、いろいろなお絵描きに発展するかもしれません。
大地に大きな絵を描く――スケールの大きな“自然遊び”を、どうぞ子どもたちとご一緒にお楽しみください。

担当S 落ち葉のふとんも楽しいですよ。かけるとホントにあたたか~いのです。
 

2025.11.07