日々の絵本と読みもの

一年の締めくくりに『もうすぐおしょうがつ』

『もうすぐおしょうがつ』

12月に入りしばらくすると、街はあわただしく年の瀬へと様変わり。1989年に刊行された絵本『もうすぐおしょうがつ』は、そんな日本のお正月休みを過ごす、ある家族の様子を描いています。

作者は、人々の暮らしや文化を丁寧に表現した『おふろやさん』や『やこうれっしゃ』、『絵で読む 広島の原爆』などを描いた西村繁男さんです。

物語は、お正月休みにおじいさんとおばあさんのうちへ向かうところから始まります。お兄ちゃんのひろくんも、妹のゆうちゃんも、いつもと違う街並みや、これからやってくる楽しい日々に気持ちが高まっています。

久しぶりに会ったおじいさんとおばあさんは、孫たちの成長に目を細めてよろこび、子どもたちもまた、自分自身の成長に誇らしげ。みんなでする大掃除も、障子の張替えも餅つきも、子どもたちは積極的にお手伝いします。



今ではあまり見かけなくなった日本の伝統的な風景ですが、なんだか懐かしく、ハレの日に向かう高揚感は今も昔も、おとなも子どももみな等しく変わらないのではないでしょうか。

ときには大変だったこともつらかったことも、いろいろあった一年だったと思いますが、一年の締めくくりにこの絵本をおすすめします。

今年もお疲れさまでした。

「もうすぐ あけまして おめでとう。」

担当・C
一月一日、静寂に包まれた街の空気が好きです。

2025.12.26

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