あかちゃんのおさんぽえほんが気に入っていたので、小人が出てくるファンタジーのお話は一体どんなものなのだろうと楽しみにしていました。現実とかけ離れた、不思議な世界の話ではなくて、子どもたちと散歩する中で見ている身近な植物や、虫がたくさん出てきて、ノムとノマが住んでいるのは私たちのすぐ側なのでは?と思えて、ワクワクしました。ミンミンゼミの羽根の窓や、サルノコシカケの階段、笹舟、どれもリアリティがあるのは娘さんと自然歩きをする中で生まれたお話だからでしょうか。また、別の日、別の季節に、ノムとノマがどんな生活をしているのか興味がわいてきました。次回作も楽しみにしています。
作者のことば
小人の暮らしを想像して森を歩く
とうごうなりさ
この絵本は、今は6歳になる娘と里山や森を歩く中で生まれました。はじまりは笹舟を作って池に浮かべて遊び、ここに乗れるくらい小さい人たちがいたら楽しいなあと夢想したことです。身長7センチくらいの人形を作ってみて、娘が拾ったイチョウの落ち葉をスカートにして着せてみました。森で暮らしている妖精か小人のような雰囲気になりました。当時3歳だった娘は、自分も人形が2つ欲しい、髪の毛は水色のと緑のが良い、と言い出しました。わたしには思いもつかないファンキーな子ができあがりました。でも森に持ち出してみると、緑の髪の毛は保護色で良さそうだったので、ノムとノマの髪も緑にすることに決めました。
それからは、自然歩きをする度に木の実や貝殻、蔓、ガマの穂、セミの羽など、おもしろいものを見つけては、これはお皿になる、カーテンレールだ、布団の中身だ、窓ガラスだと世界が広がっていきました。ノムとノマの食べ物や生活品になるものを探そうと思いながら歩くと、宝探しのようで森歩きがだんぜん楽しくなります。娘もすぐに、食べられる草や実の名前や特徴を覚えました。狩猟採集の本能がくすぐられるのだと思います。
マンションの駐車場脇に生えていたナワシロイチゴに養蜂場見学で買ってきたハチミツを加え、土器のカップとキャンドルの火でジャムを作ってみたりもしました。
この絵本を読んだ子どもたちが、実際に森を歩いてノムとノマの存在を感じたり、ノムとノマが使えるものを探したり、笹舟で遊んだりしてくれたらとてもうれしいです。
基本情報
- カテゴリ
- 月刊誌
- ページ数
- 32ページ
- サイズ
- 26×19cm
- 初版年月日
- 2025年07月01日
- シリーズ
- こどものとも年中向き
- ISBN
- ー
- テーマ
- ー
みんなの感想(3件)
制作過程のお話を直接伺う機会があり、ノムとノマには確かな生活がある!命がある!生きている!と強く感じました。ファンタジーを現実に落とし込む、自然の中で感じさせる、読者の想像力を大いに肥大させる、そんなノムとノマの生きている時間と世界の続きを是非見たいです。次回作を首を長くして子どもたちと共に待っています!
孫娘に渡す前に読みました。蔦、ドクダミ、スギナ、ヘビのぬけがら、マルムシ、サルの腰かけ、まるで我が家の庭を歩いているみたいです。ナワシロイチゴではなくブラックベリーを東側の柵に絡ませていて、間もなくたくさん採取します。今年は、小梅のヘタを上手に取ってくれた3歳になりたての孫娘が一緒に手を染めながら摘んでくれるはず。私のジャムの作り方は、ハチミツではなくて三温糖ですが、種が多いので砂糖が溶けたら直ぐに細いザルで濾します。そして有機レモン果汁を加えます。ページをめくるのが惜しい素晴らしい絵本をありがとうございます。
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