リレーする じどうしゃ
かがくのとも|2025年10月号
2階建ての住宅のように巨大な車から、小回りのきく車まで、様々な建設機械が長所を活かしながら、平らな地面をつくっていきます。土を受け渡しながら進む様子は、まるでバトンリレーのようです。全体の仕事の流れのなかで、それぞれの働く車がどんな作業を担っているのかを見てみましょう。掘る、積む、運ぶ、削る、固める、それぞれの車の活躍する様子を描きます。
- 読んであげるなら
5・6才から - 自分で読むなら
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かがくのとも|2025年10月号
2階建ての住宅のように巨大な車から、小回りのきく車まで、様々な建設機械が長所を活かしながら、平らな地面をつくっていきます。土を受け渡しながら進む様子は、まるでバトンリレーのようです。全体の仕事の流れのなかで、それぞれの働く車がどんな作業を担っているのかを見てみましょう。掘る、積む、運ぶ、削る、固める、それぞれの車の活躍する様子を描きます。
リレーするじどうしゃ
平山暉彦
2階建ての家のような巨大な建設機械が、生き物のように動き回っている様子を見たことがありますか。この絵本の前半に登場する超大型の建機がそれで、普段は見ることがありません。
これらは鉱石や土砂を採掘する採掘場専用の建機なのです。多くは南アメリカやアフリカ、オーストラリアが仕事場です。ここで働く車はすべて大きくつくられています。効率良く一度に大量の土砂を掘り集め、運ぶためです。掘り出した鉱石や岩石、土砂は、建築資材や土地、道路の建設に使われます。
この絵本は公園の造成を想定しています。採掘場から土場へ、土場から建設現場まで、リレーのバトンのように土を受け渡していく過程を描いています。
登場する車たちは、ほる、つむ、はこぶ、おす、けずる、かためる、と専門の機能に特化していますが、広い採掘場では巨大な車、小分けして積む比較的小さめな車、公道を走れる車と、それぞれの適性を活かし力を合わせて働くことで、大きな仕事をしています。
はじめに登場する油圧ショベル(2ページ)は傾斜地に強いクローラー(キャタピラーとも呼ばれます)で、ぐんぐんと斜面を上り、アームの先に付いたバケットで一度に大量の土砂を掘り出します。
次に登場するホイールローダー(6ページ)は山積みになった土砂を持ち上げます。車輪だけでも3メートル近い大きさがあります。しかしこれらは公道の走行は禁止なので、さらに小型の建機にバトンタッチするのです。
公園の建設現場ではモーターグレーダー(24ページ)がブレードを接地させて地面を削り、平らに敷きならします。ロードローラー(25ページ)は重い鉄輪で地面を均一に締め固め、最後の仕上げをします。まさにバトンリレーです。
冬晴れの12月、取材のため編集者と共に伊豆にある「コマツテクノセンタ」を訪れました。ここは車両を操作するオペレーターのトレーニングや、顧客へのプレゼンテーションをおこなう場でもあります。
広いフィールドには巨大な建機が所定の位置に待機しています。そのなかの一台、大型ダンプトラックに乗せてもらいました。
車体に取り付いているハシゴをよじ登り、操縦席までやってくると、そのまわりのデッキからの眺めは2階のベランダから下を見ているような高さがありました。
またホイールローダーのバケットは大人3、4人が雨宿り出来そうな大きさで、自分のスケール感覚がおかしくなるような気さえしました。
これらが稼働すると、まるで「山が動く」ようでしょう。しかしこの巨大な建機のコックピットには、図体に似合わず小さな座席とハンドルがついています。巨大なサイズのなかで、ここだけが人間のサイズになっていたのでした。
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