作者のことば
雪の中から
なかの ゆき
『ゆきの はたけの おてつだい』には、おはなしの「種」をもらった畑があります。2018年3月の岩手県花巻市。“宮沢賢治作品と岩手と食べることが好きな関西人”の私を、雪解けの畑に連れて行ってくださったのは北山公路さん。いつも花巻の歴史やくらしを教えてくれる心強い知人です。そして畑の主は平賀恒樹さん、ニックネームはガッツさん。
初めて訪れたガッツさんの畑は何もないように見えました。ところが土を掘ればニンジンがあらわれました。白菜やキャベツももう少し早い時期ならたくさんとあるといいます。雪の下でじっとおいしさをたくわえ育つ野菜と、その畑に興味が湧き、翌2019年2月、雪の季節に再訪。収穫させてもらったキャベツの冷たさ重たさ、そして美しさ(すけのさんの描いたキャベツです!)に、雪と共に暮らす地域の智慧と豊かさを想いました。同時に私の頭の中で二人の男の子とお父さんが動きはじめました。コロナ禍で岩手に行けない3年間はガッツさんから雪の畑の写真や動画が届き、おかげでおはなしと向き合っていくことができました。
2024年2月、いよいよ絵本の取材で畑へ。メンバーは絵のすけのあずささん、編集者さんと畑でモデルをお願いした息子さん。なのに……暖冬で雪がない。そのとき力を貸してくださったのもガッツさんと北山さん。そして北上の農園の高橋賢さん、花巻のおひさま保育園、太陽の子保育園のみなさんでした。雪を求めて畑やスキー場に連れて行ってもらったことや、園児のみなさんにそりや雪遊びを見せてもらったことなど、みんな絵本の大切な場面につながっています。ありがとうございました。今年の雪は、畑は、どんなでしょう?
基本情報
- カテゴリ
- 月刊誌
- ページ数
- 32ページ
- サイズ
- 26×19cm
- 初版年月日
- 2026年02月01日
- シリーズ
- こどものとも
- ISBN
- ー
- テーマ
- ー
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