ワンピースちゃん
こどものとも年少版|2026年3月号
物干し竿のハンガーにかけられたワンピースちゃん。公園に出かけたこんこちゃんとお父さんを見ながら、ふくれっ面をして「わたしも こうえんに いきたーい!」と、おなかをふくらませます。すると、風が吹いてきて、空に舞い上がりました。「わたしも こうえんに あそびに いこーっと」。空飛ぶワンピースちゃんの冒険を、色鮮やかな貼り絵で軽快に描きます。
- 読んであげるなら
2才から - 自分で読むなら
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こどものとも年少版|2026年3月号
物干し竿のハンガーにかけられたワンピースちゃん。公園に出かけたこんこちゃんとお父さんを見ながら、ふくれっ面をして「わたしも こうえんに いきたーい!」と、おなかをふくらませます。すると、風が吹いてきて、空に舞い上がりました。「わたしも こうえんに あそびに いこーっと」。空飛ぶワンピースちゃんの冒険を、色鮮やかな貼り絵で軽快に描きます。
おなかいっぱいに春風を吸って
うえのよう
私がまだ幼稚園に通っていたぐらいの頃、父の日のためだったか、プレゼントを買いにこっそり一人で出かけたことがありました。それまで一人で買い物に出かけたことなどなかったのに、お小遣いを持って、公園に行くふりをして、隣町のデパートの紳士洋品売り場を目指して一人で出かけました。いつも母と買い物へ行っていたので、道はよくわかっていたのだと思います。私がこんな遠くまでプレゼントを買いに行ったと知ったら、父と母はどんなにかびっくりするだろうか。想像すると、体が震えるほどワクワクしました。店のエスカレーターをのぼって行く光景は、その時の恍惚とした気持ちと一緒に覚えています。
さて、それでどうなったかというと、私はネクタイを買って、無事に家に帰ってきたのでした。プレゼントを受け取った父と母の驚きようったらありませんでした。ああ、無事に帰ってきてよかった……なんて危ないのかしら……と大人になってみると思うのですが、私を叱ったりせず、すごいね、なんて素敵なプレゼントだろうと言ってくれた父と母のおかげで、このことは子ども時代の誇らしく輝かしい思い出として、私の中に残っています。
ワンピースちゃんも、一人で公園を目指します。小さな体に春風をいっぱいに吸いこんで、おなかをポンとふくらませたワンピースちゃんは、こわいものなし。読んでくださる皆さんにも、絵本の中に吹く風をおなかいっぱい吸いこんで、ワンピースちゃんと一緒に飛んで行ってもらえたら嬉しいです。
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