福音館書店

つばめ ぎゅうぎゅう

ちいさなかがくのとも|2026年6月号

巣に、小さなツバメのヒナが1、2、3、4、5羽。親ツバメが巣に帰ってくると、ヒナたちは元気いっぱいに「チーチー」と鳴いて、エサをちょうだいとおねだりするよ。毎日いっぱいたべて、うんちもして、どんどん大きくなって……。気づけば、巣はヒナたちでぎゅうぎゅうだ! 翼を広げてパタパタパタ。そろそろ飛べるかな? ヒナが巣立つまでの成長を見守る絵本。

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作者のことば

ツバメとの思い出
山口てつじ

ツバメを見ると子どもの頃を思い出します。私が暮らしていた家では毎年たくさんのツバメが巣を作っていました。家は田舎の古い民家で、梁や電灯の傘など、あちらこちらに巣がありました。昔は家の入り口も開けっ放しだったので、たくさん出入りしていたのでしょう。周りも田んぼだらけですし、エサも豊富で、今思えばツバメたちには本当に良い環境でしたね。そしてヒナが孵るととても賑やかになります。ヒナたちの小さな顔が見える頃には私もよく眺めていました。

ある夜、入り口に一番近い巣のヒナたちが、夜遅くまで鳴いていました。その日はなぜか親鳥が帰らないままで、夜になって仕方なしに戸を閉めたのですが、ヒナたちの声を聞きつけたのか、大きなヘビがガラス戸にへばりついていて、慌てて追い払ったのを覚えています。

絵本では、ヒナを狙ってカラスがやってきます。取材でもカラスに壊された巣をいくつも見ました。その時は、かなりショックを受けましたが、カラスも子育ての季節なのでエサを求めているのでしょう。決して悪者ではないので、カラスをいじめたりしないでくださいね。

さて、帰ってこなかった親ツバメですが、翌日には無事に戻ってきてエサをあげていました。ヒナたちは日に日に大きくなり、絵本のように巣はぎゅうぎゅうに。上からこちらを見たり、首を傾げたり、あくびをしたり、キュキュッと縮こまったり、そのどれもが可愛くて、すっかりツバメの虜になりました。

絵本を読んだ皆さんも、ツバメの巣を見かけたら、ヒナがいるか見上げてみてください。あっ、でもあまり近づいて長時間見ていると、絵本のカラスのように「ツピー!」と怒られます。そっと優しく見守ってあげてくださいね。

基本情報

カテゴリ
月刊誌
ページ数
24ページ
サイズ
20×23cm
初版年月日
2026年06月01日
ISBN
テーマ

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