よぞらの おまつり
ちいさなかがくのとも|2026年8月号
二人の兄弟が、いなかのおばあちゃんの家にやってきました。庭で遊んでいると、夕暮れの空に一番星を発見。あたりが暗くなるとともに、星は一つまた一つと増えていきます。晩ご飯を食べた兄弟は、また庭に出て、地面に寝転がってみました。目に飛び込んできたのは、夜空いっぱいに輝く星、星、星! なんてにぎやかなのでしょう。まるで夜空のおまつりです。
- 読んであげるなら
3才から - 自分で読むなら
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ちいさなかがくのとも|2026年8月号
二人の兄弟が、いなかのおばあちゃんの家にやってきました。庭で遊んでいると、夕暮れの空に一番星を発見。あたりが暗くなるとともに、星は一つまた一つと増えていきます。晩ご飯を食べた兄弟は、また庭に出て、地面に寝転がってみました。目に飛び込んできたのは、夜空いっぱいに輝く星、星、星! なんてにぎやかなのでしょう。まるで夜空のおまつりです。
星々とつながる
中村 文
朝より、夜が好きな子どもでした。夏休みに「早くねなさい!」と言われても、目はさえるばかり。日没から賑やかになる虫の音、夜闇に輝きはじめる星たち、布団のなかでこっそりめくる星の神話。暗くなるほど、世界がひらいていく気がしたのでしょう。夜はいつも、わくわくするも のでした。堂々と夜更かしができる天体観測の日は格別です。近所のお兄ちゃんの望遠鏡をのぞくと、土星はくっきり姿を見せるのに、空に散らばる星はひかりの点のまま。惑星と恒星のちがいを知ったのは、その後のことです。
大人になると、各地の山で星をよく眺めました。昼から夜へ移り変わる空を、じっと眺めるのです。からっぽだった空にひとつふたつ星が現れ、少しずつ数は増えます。星々は、この空の上にずっとある。自分の見ている世界はほんの一部なのだと実感しました。そのうち、虫の音がルリリとひかるように響きはじめます。虫の姿を探すうち、暗闇に目は慣れ、星を見つける準備は万端。見上げた空には、無数の星が輝いています。数千年の時間を越え、届いたひかり。遠い星々のひかりと、この瞬間の生命の音が重な るとき、宇宙の営みとつながっている……そんな気さえしてくるのです。
星はいちばん遠くに見えるものですが、この絵本を開くと、ぐんと近くに感じられると思います。太陽は沈み、雲はほどけ、さあ、星たちの時間のはじまりです。平澤朋子さんの絵は、その奇跡のような時間のすべてを語ってくれています。絵本のなかの星は、実際の空にも見られるかも しれません。見つけてみてね、子どもたち!
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