日々の絵本と読みもの

メリープティクリスマス! フィンランドの冬の物語『オンネリとアンネリのふゆ』

『オンネリとアンネリのふゆ』

フィンランドでは、11月最後の日曜日から、4週間後のクリスマスまで、友だちを招きあったり、レストランに繰り出したりと、「プティクリスマスパーティー」を楽しみます。そしてクリスマスの当日は家族で過ごすのだそうです。

前作『オンネリとアンネリのおうち』で小さな可愛いおうちを手に入れた、仲良しの女の子・オンネリとアンネリ。庭で冬支度を始めた11月のある日、ふたりの元に、鳥かごにおさまるほどの小さなプティッチャネン族の一家がたずねてきました。ショーララと名乗る彼らは、「住まいさがしの名人」薔薇乃木夫人を探しているといいます。元々住んでいたおうちを、道路拡張のために壊されてしまったため、新たな住まいを作りたいというのです。また、彼らをつかまえて見世物にしようとする悪い人間たちから逃げながら生活していたのでした。

オンネリとアンネリは、薔薇乃木夫人が見つかるまでの間、ふたりの遊び部屋にある人形の家に住んでもらうことにしました。人形の家は何もかも彼らにぴったり。一家は小さな料理を作ったり、写本をしたり、洋服を作ったり……。楽しい同居生活が始まります。

そして、ショーララ家とのプティクリスマスパーティー! ご近所さんのノッポティーナさんとプクティーナさんが用意したキャンディーを口にしたら、みんな小さくなって、人形の家でのクリスマスパーティーが始まりました。「サンタプティクロース」も登場し、パーティーはクライマックスを迎えます。しかし、ショーララ家の人々との楽しく幸せな冬の暮らしは、思わぬ形で彼らに近づいてきた悪者たちによって急展開をむかえます。はたしてオンネリとアンネリはショーララ家の人々を守ることができるのでしょうか。

この『オンネリとアンネリのふゆ』の映画が、11月24日から公開されています。第一作の『オンネリとアンネリのおうち』に引き続き、キュートな二人の冬の楽しみがふんだんにつまった映画です。原作とあわせてこちらもぜひお楽しみくださいね。くわしくは公式ホームページをごらんください。



「日々の絵本」月曜担当・H
入社15年目。舞台鑑賞が好きです。子連れで楽しめる作品を中心に月2~3本鑑賞しています。

2018.11.26

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