日々の絵本と読みもの

この本は鼻の穴をふくらませて読んでください。『はなのあなのはなし』

はなのあなのはなし
みなさんは鏡の前で自分の鼻をじっと見たことがありますか? あらためてよく見てみると変わった形です。顔の中心に突き出ていて、2つの丸い穴まであるのですから……。
この作品は、そんなグリグリした大きい鼻が小さいころから気になってしようがなかった作者のやぎゅうげんいちろうさんが、鼻の穴についてあらゆる角度からユーモアいっぱいに紹介していく一風変わったかがく絵本です。

鼻の穴にはいろいろな形があります。大きかったり小さかったり、上に向いていたり下に向いていたり。考えてみると、人間だけではなく、ほとんどの動物には2つの鼻の穴があります。しかも動物によっては頭の上にあったり鼻が閉じたり開いたり様々です。鼻の穴というものは、生き物にとってなくてはならないものなのでしょう。

いちばん大事な役目は、空気をすったり、はいたりして息をすること。これができないと、わたしたちは生きていくことができません。
もうひとつの役目は、鼻の穴を通してにおいを感じること。鼻の奥の上の方にはにおいを感じることができる場所があるのです。鼻水で鼻が詰まった時ににおいも味もわからなくなるのはそのせいです。

ほかにも、鼻毛や、鼻くそ、鼻血についてなど、子どもたちがふしぎに思う鼻にまつわる疑問をユーモラスな絵と文で解説しています。

人間には、鼻の穴以外にも、目、口、耳、へそ、うんこのでるところ、おしっこのでるところなど、たくさんの大切な穴がありますが、鼻の穴と、耳の穴と、口は、奥の方でつながっているそうです。生き物のからだの仕組みとは奥深いものです。


作者のやぎゅうげんいちろうさんは、この作品の他にも『あしのうらのはなし』『おっぱいのひみつ』『むしばのもんだい』『おへそのひみつ』『かさぶたくん』といったたくさんの「からだの本」を作っています。ぜひ、こちらも読んでみてください。

担当S くれぐれも鼻の穴には物を突っ込まないようにしてください~。

2023.08.07

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