身近な容器を再利用。作ってみよう! 飼ってみよう! 『わたしの ちいさな いきものえん』
『わたしの ちいさな いきものえん』
春、あたたかくなってくると、さまざまな生きものがどこからともなく現れてきます。チョウやカエル、ダンゴムシにテントウムシ……。みんないっせいに活動がはじまり、気づいたらたくさんの幼虫やオタマジャクシが、あっちにも、こっちにも。自然の世界は不思議でいっぱいです。
大きな自然の中ではなかなか触れることが難しいようなことでも、身近な生きものたちをつかまえてきて、家の中で飼ってみると、意外や意外、たくさんの「驚くべきこと」が見えてきます。
飼うのは簡単! 飼育ケースなどがなくても、余った容器を再利用すれば、どんな生きものも室内で育てることができます。
たとえば、どこかで「アオムシ」を見つけたら……、スーパーで売られていたいちごのパックに、ティッシュペーパーをしいて、その上にキャベツの葉っぱをおくと、アオムシのお家の完成!
雨の日、「カタツムリ」を見つけたら……、ミニトマトなどが入れられていた野菜ケースに、水でぬらしたティッシュペーパーをしいて、ニンジンなどのエサをおくと、カタツムリのお家の完成!
池や田んぼで「オタマジャクシ」を見つけたら……、上の方を切ったペットボトルに、落ち葉や水を入れると、オタマジャクシのお家の完成!
みんなのお家ができあがったら、さっそく容器の中をのぞいて観察してみましょう。すると、見えてきます。日々、生きものたちが少しずつ成長し、変化していくようすが……。
オタマジャクシのしっぽがだんだん短くなってカエルに変わっていく姿、茶色いサナギが美しいチョウやテントウムシに大変身する瞬間……など、戸外の自然の中でしかなかなか出会うことができなかった「生きものの不思議・神秘」をお茶の間で味わうことができるのです。
「生きものを飼育したい」と思っている子どもたちに向けてのハンドブックは、たくさん出版されています。けれどもこの絵本は、それらとは異なり、飼育のやりがいや観察の楽しさに焦点を絞ったストーリーが展開され、まだ生きものの飼育に興味を持っていない子どもでも、読むと「飼ってみたい!」と思えるような作品です。
作品ではさまざまな飼育ケースの作りかたや、お世話の方法も紹介していますので小さなお子さんでも大丈夫。ぜひ、身近な生きものたちの「わたしの ちいさいな いきものえん」を作ってみてください。
たくさんの容器が並ぶと、ワクワクドキドキ。毎日が驚きの連続になることでしょう。
担当S わたしの思い出はカブトムシ。捕まえてきた幼虫がサナギになり、最後にカブトムシに大変身した様子は、今でも忘れられません。
2025.04.18