福音館書店

こどものとも年少版134号

みどりのみ あかいみ

こどものとも年少版|1988年5月号

キュウリ、ソラマメ、オクラ、トマト、スイカ、ピーマン、イチゴ、カボチャ……。緑の実はどれ? 熟すと赤い実は? 切ったらどんな色? 畑で育つ野菜の姿を美しくていねいに描きます。

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    ー
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野菜の色と形 ごんもり なつこ

 毎日食卓にのぼる野菜は最も身近な植物かもしれません。その形はそれぞれなんと美しく、おもしろいのでしょうか。さらに、切ってみるといろいろな形や色をしていて、思いがけない楽しさがあります。
 オクラの切り口は全体の姿からは想像もできない星形で、切っているととても楽しい気分になります。かぼちゃは外側の渋い色とは対照的に中はあざやかな色で、切るたびに自然の造った美しさに感心してしまいます。
 切る時に一番胸躍るのはすいかです。包丁を入れるとパリパリッと割れて、真っ赤な果肉が顔を出します。緑色の皮と赤い果肉、その対照はなんとあざやかなことでしょう。
         *
 野菜畑を歩いていると、風に乗って野菜の香りがしてきます。畑は一面の緑ですが、その中に葉と同じ緑色をした実がついているのを見つけた時は、たいへんな驚きです。春はさやえんどうにそら豆。夏はきゅうりとオクラとピーマン、かぼちゃ、すいか、メロン。葉の間から見える実は、同じ緑色でも葉の色と微妙にちがって、形のおもしろさとずっしりした重さで静かな美しい世界を作っています。
 木の実や草の実は、未熟の時は緑色で、熟すと赤や黒、茶色になるものが多いのに、野菜の実は熟しても緑色のものが多く、何か不思議な感じがします。未熟の時緑色で、熟すと赤くなる野菜もあります。トマトといちごととうがらし。熟すにつれて青々とした緑から白っぽい緑へ、そしてほんのり色づき始めて赤くなる様子を見るのはとても楽しみです。その赤さはみずみずしくて、葉の緑の中でますますあざやかです。
 熟すと赤くなる野菜、熟しても緑色の野菜、どちらも太陽の光をいっぱい浴びて、きっと実りを謳歌しているのでしょう。

(1988年)

基本情報

カテゴリ
月刊誌
ページ数
24ページ
サイズ
21×20cm
初版年月日
1988年05月01日
ISBN
ー
テーマ
ー

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