こどものとも年少版169号

きょうのおべんとう なんだろな

こどものとも年少版|1991年4月号

野原でたくさん遊んだ動物たちは、「きょうのおべんとう なんだろな」と、それぞれ自分のお弁当を開けます。大きなぞうさんも、小さな虫も、みんな自分の大好物が入っていてうれしそう。

  • 読んであげるなら
    2才から
  • 自分で読むなら
品切れ中です※在庫は小社の在庫状況です。在庫や取扱いの状況は各書店によって異なります。
¥280(税込)

● お申し込みについての詳細はこちら

● 海外への発送をご希望の方はこちら

※上記価格は当該号刊行当時の価格です。

この商品をシェアする

作品についてもっと知る

おべんとうは外で 岸田衿子
 
 ある農家のお爺さんは、今九十三歳。この人は、昔かぼちゃが出盛りの時はおべんとうがかぼちゃだけ。さつまいもを収穫したあとは、さつまいもだけを持って歩いたそうです。このおべんとうが、とびきりおいしくて、他の人たちがほしがるので、わけてあげてしまうと自分のぶんがなくなることもあり、みんなのおべんとうを少しずつもらったそうです。そんなわけで、いつもたくさんおべんとうを持ち歩いていたということです。野菜などは出盛りにたくさん食べておくと身体にもよく、お爺さんは今でも元気なのです。
 もう一つは、山の開拓村のおべんとうの話。はじめは土地が肥えていなかったため、粟とか稗、蕎麦それにトウモロコシぐらいしか穫れません。火山岩地で田圃はなく、お米は貴重なので、開拓村の子どもたちはトウモロコシ粉の多いパンを焼いて分教場に持っていきました。それを見た地元の町の子たちは、家に帰って母親に黄色いパンがほしいとせがんだそうです。田圃がない土地でもふつうの家ではお米を買って食べていたからです。
 それはそうと人間は取りかえっこができます。さつまいもをもらって代りに何かあげる、ということ。動物はそんなことできるだろうか? 草食動物同士はある土地に生えているものを譲り合うことはありそうだが、肉食同士はありえないだろうか? それにつけても動物同士がお互いの餌の味見をしたくならないものだろうか? ネコやクマがおべんとうを作ってもらうとしたら?――それからそれへと、空想は羽ばたいてしまいました。
 山脇百合子さんの絵の中で、リスもコブタもクマも、みんな一匹残らずおべんとうを嬉しそうにひらいて食べてくれます。その嬉しさが誰にも伝わり、日の光いっぱいの外で食べるおいしさも伝わってきて、見ている子どもたちもきっと喜んでくれるでしょう。

(1991年)

基本情報

カテゴリ
月刊誌
ページ数
24ページ
サイズ
21×20cm
初版年月日
1991年04月01日
ISBN
テーマ

みんなの感想(0件)

まだ感想がありません。
ぜひお寄せください。

※いただいた感想は編集を加えたうえで、弊社宣伝物に使用させていただくことがございます。また、本サイトのより良い運営を妨げると判断した感想は、予告なく削除する場合がございます。ご了承ください。

※ご意見・ご感想への返信はいたしておりません。ご質問・お問い合わせについてはこちらをご参照ください。

※ご登録いただいたメールアドレスは、レビューに関する弊社からの問い合わせや連絡等の目的以外には使用しません。

あのねメール通信

著者のエッセイや新刊情報を
毎月メールで配信します。

SNSで最新情報をチェック