あーむんむ

こどものとも0.1.2.|2025年6月号

赤ちゃんがごはんを食べます。「あーむんむ あーむんむ」。目を見ひらき、鼻をふくらませ、表情豊かに食べる姿を描きます。登場するのは、おかゆやにんじんの角切りなど、赤ちゃんにとって身近な食べ物ばかり。リズミカルな言葉と、匂いや温もりまで伝わってくるような、生き生きとした絵が魅力的です。一緒に食べているような楽しい気分を味わえる作品です。

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作者のことば

離乳食のころ
いしだえつ子

あこがれの離乳食――寝不足と乳腺炎にヒヤヒヤしていた当時の私は、それを待ちこがれていました。最初はミルクの前菜程度に。その後も、予想以上にまったりと、一品ずつです。毎朝、機嫌と元気を確認しながら、ゆる~く離乳食をスタートしました。

むぐむぐむぐ……乳児が口を動かす様子は、食べるというより“探り”です。口に入った、これは何? くりくりと目を見ひらき鼻をふくらませ、ほっぺたを紅潮させ、手足をバタバタ。におい、色、味、音、食感、温度……全身全霊で吟味する様子は、見ていてあきることがありません。昨日はよくても今日はダメ。よろこんで食べたと思ったらカニのようにブクブク……泡立てたツバといっしょに押し出してきたり。きっと、今日の細胞には却下されたのでしょう。めげないぞ~。

目を合わせて、「あー」と小さな口の中へ、ひとさじ。舌と上あごでつぶして、のどまで送る。その口の動きをうながす“合いの手”が「むんむ」――自然に出たことばです。私の口の動きをじっと見ながら、すぐにマネをする乳児の観察力、見上げたものです。

子どもの成長はめざましく、「まんまよー」と呼びかけるだけで手をたたいたり、口を動かしたり、体をのび上がらせたり。反応ばかりか、要求するほどになります。

時間の概念などお構いなし。野性の権化だった赤ちゃんが、食事という習慣を軸に、一日のリズムをつかみ始めます。口のまわりに食べ物をいっぱい付けてしまうのも立派にがんばった証。大自然と向き合うように悠然と眺めてみてください。未知にいどむ小さな勇姿――輝いて見えるでしょ?

基本情報

カテゴリ
月刊誌
ページ数
22ページ
サイズ
20×19cm
初版年月日
2025年06月01日
ISBN
テーマ

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