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978-4-8340--*

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母の友800号試し読み 中川李枝子さん

“ふつうに元気に”生きるために

母の友」とは?

わあ、なつかしいわねえ。覚えてるわよ、この表紙。私が世田谷駒沢の原っぱのすみっこにあった、みどり保育園に勤めたのは1955年のことでした。その園の棚に「母の友」が1953年の創刊号からあったの。園長の天谷保子先生(*1)が読んでいらしたのね。「『母の友』は私の教科書です」とおっしゃっていた。

その頃の「母の友」には毎月「こどもに聞かせる一日一話」(現在は11月号で実施)が載っていてね。他にも子ども向けの童話をのせている雑誌はあったけれど、「母の友」が一番新鮮だった。特に「ぞうのバイちゃん」(さとうよしみ作)は、子どもたちに人気がありました。

私が童話を書くようになったのは、保育士になってからのこと。新聞に、私が大好きな岩波少年文庫を編集している、いぬいとみこさん(*2)の記事が出ていて、連絡先も載っていたんです。手紙を書いたら、お返事をいただいて。それがご縁で、いぬいさんの関わっていた児童文学の同人誌「いたどり」にお話を書くことになったの。いぬいさんは石井桃子先生(*3)ともつながりが深くて、石井先生経由で、「母の友」の編集長だった松居直さん(*4)が読んで。それが『いやいやえん』という本につながりました。そして、「母の友」に童話を書かせてもらうようになったの。

『ぐりとぐら』のもとになった作品「たまご」は、天谷先生が、子どもたちに園でホットケーキを焼いたのがきっかけです。みんなの大喜びしている姿を見てね。よし、私はもっとすごいおやつを……と張り切って、カステラが出てくるお話を書いたの。

*1 天谷保子(1925~2015)
中川さんの童話『いやいやえん』に登場する、はるのはるこ先生のモデル。2014〜15年度「母の友」で「体のはなし」を連載。
*2 いぬいとみこ(1924~2002)
岩波少年文庫の編集に携わる。自身、作家として『木かげの家の小人たち』(福音館文庫)などを著した。
*3 石井桃子(1907~2008)
『クマのプーさん』(ミルン作、岩波少年文庫)の翻訳をはじめ、数多くの児童文学作品にかかわる。
*4 松居直(1926~)
「母の友」や月刊絵本「こどものとも」を創刊した編集者。

続きは、「母の友」800号でお楽しみください。

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