作者のことば

『わにわにとおおゆき』刊行記念 小風さち ✕ 山口マオ 今だから聞きたい、今だから言える “わにわにのこと”

月刊絵本「こどものとも年少版」2024年2月号(2023年12月20日頃発売)にて、人気の「わにわに」シリーズ最新作『わにわにとおおゆき』が刊行されました。1作目の『わにわにのおふろ』が出版されてから23年。今回、作者のお二人が、お互いに聞いてみたかったことにそれぞれ答えてくれました。注目のQ&Aです!


●小風さちさんから山口マオさんへの質問

Q  最初に『わにわにのおふろ』を作ったとき、シリーズになるとは想像もしませんでした。マオさんはどうでしたか? 予感みたいなものは?
A  予感は一つもありませんでした。その頃、まだ絵本を一冊か二冊出した頃で、どうにか「わにわにの世界」を表現するのに必死でした。(山口)

Q  一つ一つのお話を夢中で作ってきましたから、シリーズのように並んでいるのを見ても、私には一冊一冊が唯一無二に思えます。マオさんは、どんなふうにお感じになるのでしょうか?
A  同じですね。絵本作りの順番として、ボクは小風さんのお話が出来上がって絵の依頼がくるので、毎回興味深くもとても難しいお題に対して、描いてはダメ出し、さらに描いて、もう一回描いてと、少しずつ見えない世界やイメージをすり合わせて近づけて作ってきた結果の6作品ですから、全て唯一無二です。(山口)

Q  マオさんが一番お気に入りの一冊というのはありますか? また、その理由は? 
ちなみに、小風がいま一番気に入っているのは、『わにわにとおおゆき』です。理由はよくわかりませんが、このお話しを書きながら、各場面の絵が次々と浮かびましたし、すごくわくわくしました。

A  実は全部とても気に入っています。ただ、一番苦労したのは『わにわにとおおゆき』です。その分、この作品に対する感慨はひとしおです。(山口)

Q  『わにわにとおおゆき』では、いやというほど雪が積もりますが、ご自身は雪はお好きですか?
A  ズバリ、あまり好きではありません。そもそも寒いのが苦手で、寒いと意気地がなくなります。雪は年に一度か二度チラと見るくらいで丁度いいです。(山口)

Q 南房総の、とりわけ千倉という風土は、ご自分の制作に影響を及ぼしているとお感じですか?
A ボクは生まれも育ちも千倉で、東京から南房総に拠点を移して既に27年にもなるため、今までの人生の7割は南房総で過ごしています。南房総の日射しや光の強さ、海の輝き、そして緑の深さはすっかり自分の一部になっている様です。おそらく、何を描いてもその影響は現れると思います。(山口)

●山口マオさんから小風さちさんへの質問

Q  前作『わにわにとあかわに』から14年を経て、今回新作を出そうと思ったのはなぜですか?
A  「わにわに」のお話については、特に書くのを中止していたのでも、書き始めたのでもないというのが私の実感です。ただ、数年前に『わにわにのかるた』を作りました。ちょうど、あれやこれやの文言に、マオさんが目の前で下絵を描いておられた時です。ひとつの札は雪景色で、実は私は、南房総育ちのマオさんには描きづらいのではないかと思っていたのです。ところが、サラサラとした筆遣いで、今見て来たようにお描きになるのを目の当たりにして、失礼ながらびっくりしました。その時、ああ、冬のお話が出来るなと思いました。(小風)

Q  「わにわに」は主人公がトカゲでもヤモリでもイグアナでもなく、なぜワニになったのですか?
A  最初の『わにわにのおふろ』は、1993年に東京の石神井公園で起きた、ワニ出没騒動に端を発しています。その騒動の渦中、何度か公園までワニ探しに出かけました。すべてはそれが始まりです。また、主人公は爬虫類ですが、人間と同じ日常を暮らしているため、読者から見たら実物の大人と同じくらいのサイズがほしいのです。(小風)

Q  ところで雪は好きですか? 冬の季節や寒いのは好きですか?
A  雪は好きです。私の雪は都会の雪ですが。ですから季節も夏より冬のほうが好きで、いつもマフラーを巻いていたいくらいです。(小風)

Q  今作の最後のこたつの場面に、もしも小風さんがいたとしたら、夕飯は何が食べたいですか?
A  もつ鍋です。ニンニクとニラと唐辛子をいっぱい入れて、「あついぞ あついぞ、ふう ふうの ふう」といいながら食べたいです。(小風)

Q  今作にも「あかわに」が登場しますが、「あかわに」の存在は一体何者なんでしょう?
A  あれは私の中にいる、赤くて小さいものです。むかしからいました。(小風)

Q 『わにわにとおおゆき』に次ぐ7作めの続編は何かありそうですか?
A わかりません。(小風)

小風さちさん、山口マオさん、貴重なQ&Aありがとうございました!
 
★最新作『わにわにとおおゆき』について、詳しくは、こちらからどうぞ★

「わにわに」シリーズには、他に『わにわにのおふろ』『わにわにのごちそう』『わにわにのおでかけ』『わにわにのおおけが』『わにわにとあかわに』の5冊と『わにわにのかるた』があります。この機会に、ぜひお手にとってみてください!

2023.12.18

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